SK hynix は、同社の1bnmノードが、最初のデータセンター向け製品として検証されたことを発表した。このノードは、DDR5とHBM3Eメモリ(後者はHigh-Bandwidth-Memoryのさらに高速バージョン)の生産に使用される。
第5世代10nmプロセス・ノードに基づくDDR5製品が、Xeon Scalable PlatformをサポートするIntelの認定を取得したことを確認した。今回の1bnm DDR5メモリの評価完了は、1anm(第4世代10nmノード)が準備完了し、Intelの検証を完了した事を意味する。発表によると、最初のDDR5メモリは6.4Gbpsの転送速度を提供し、DDR5開発の「初期」の製品に比べ33%向上しているとのことだ。。
さらに重要なのは、1bnmモジュールがHBM3E(HBM3 Extended)にも使用されることが確認されたことだ。
SK hynixや他のベンダーが提供する現代のHBM3メモリは、最大6.4Gbps/pinのデータ転送レートをサポートしているので、8Gbpis/pinの転送レートを持つHBM3Eは、既存のメモリデバイスに対して25%の帯域幅という中程度の利点を提供する。
これは、1024ビット幅のメモリバスを使用する単一のHBMスタックでは、HBM3EのKGSD(known good stack die)の帯域幅は、現在のHBM3の819.2 GB/秒から、約1TB/秒となることになる。これは、半ダース(またはそれ以上)のスタックを採用する最新のHPCクラスプロセッサでは、ハイエンドプロセッサで数TB/秒の帯域幅を実現することになる。
SK hynixは今後数カ月でHBM3Eメモリのサンプリングを開始し、2024年に量産を開始する予定であるとのことである。同社はHBM3Eの詳細についてあまり明らかにしていないため(実際、仕様について公に言及したのはこれが初めて)、これらのデバイスが既存のHBM3コントローラや物理インターフェースとドロップイン互換性を持つかどうかは不明である。
SK hynixのHBM3E開発が計画通りに進んだと仮定すれば、同社はさらに高速なメモリを求める顧客を確保するのに苦労しないはずだ。特に、AIトレーニングや推論システムの構築に使用されるGPUの需要が急増しているため、NVIDIAや他のプロセッサベンダーは、この業界の好況期に、より高速なプロセッサを製造するために必要な高度なメモリにプレミアムを支払うことを望んでいる。
SK hynixは、現在、Intelの次世代Xeon Scalableプラットフォームで検証される予定のDDR5-6400メモリチップの製造に使用されている1bナノメートル製造技術(第5世代10nmクラスノード)を使用してHBM3Eメモリを製造する予定だ。また、この製造技術は、高性能と低消費電力を両立させるLPDDR5Tメモリチップの製造に使用される予定とのことだ。
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