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MediaTekの次世代フラッグシップ「Dimensity 9300」はぶっちぎりの高性能になる?

およそ全てのスマートフォンに使われているCPUの基本的なアーキテクチャを設計している英Arm社は、昨日、次世代CPUコア「Cortex-X4」やGPUコアを発表した。その発表を受けて、MediaTekは、Armの最新のCPUとGPUコアを使用した次世代フラッグシップ・スマートフォン・プロセッサをリリースすることを確認した。

MediaTekの次世代フラッグシップ・プロセッサであるDimensity 9300は、Armのプライムコア「Cortex-X4」およびパフォーマンスコア「Cortex-X720」CPUコアとImmortalis-G720 GPUを使用するとの事だが、同社は完全なコア数と構成を明らかにしなかった。だがそこに、精度の高い事前情報をリークすることで有名な中国のリーカーDigital Chat Station氏がWeiboに投稿した内容によると、Dimensity 9300は4つのCortex-X4コアと4つのCortex-A720コアを持つオクタコアCPUである可能性がある事が報告された。

興味深いのは、省電力コアの「Cortex-A520」CPUコアを使用していない可能性があることだ。これらの小型コアは、すべてのチップセットで日常的な小さなタスクを実行するために使用され、ゲームなどの負荷の大きなタスクはCortex-X4やCortex-A720などのパフォーマンスコアが担当する。そのため、これらのハイエンドコアは、電力効率に優れたコアと比較して、より多くの物理的スペースを必要とし、より多くの熱を発生し、より多くの電力を消費するため、MediaTekが熱と電力効率をどのように扱うのか興味深いところだ。

通常、フラッグシップのAndroidチップは、1つのプライムコア(Cortex-X1やCortex-X2など)だけを使用しているが、Tensor G2では、より低いクロックスピードのCortex-X1コアを2つ使用している。Googleは、この構成は中負荷のワークロードでよりよく機能すると述べている。Digital Chat Station氏は、Dimensity 9300はDimensity 9200と比較して消費電力が50%低いとしている。もしそうなら、今度のチップは、Exynos 2400やSnapdragon 8 Gen 3よりもはるかにパワフルでありながら、より電力効率に優れている可能性がある。しかし、Cortex-A520のCPUコアが存在しない以上、この消費電力はにわかには信じがたいものだ。

この電力効率の数値は、特定の作業負荷に対するものでしかない可能性もある。また、このチップセットがChromeOSやWindowsのノートPC向けである可能性もある。しかし、もしこの数値が本当なら、Snapdragonユーザーや、場合によってはiPhoneユーザーにとってもうらやましい性能になるかも知れない。

Dimensity 9300を搭載したスマートフォンは、2023年後半から2024年前半に発売される予定だ。OPPO、Vivo、XiaomiがDimensity 9300を搭載したスマートフォンを発売する可能性がある。


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masapoco

TEXAL管理人。中学生の時にWindows95を使っていたくらいの年齢。大学では物理を専攻していたこともあり、物理・宇宙関係の話題が得意だが、テクノロジー関係の話題も大好き。最近は半導体関連に特に興味あり。アニメ・ゲーム・文学も好き。最近の推しは、アニメ『サマータイムレンダ』

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