MediaTekの次世代フラッグシップ「Dimensity 9300」はぶっちぎりの高性能になる?

masapoco
投稿日
2023年5月30日 18:35
MediaTek Dimensity 5G Processor

およそ全てのスマートフォンに使われているCPUの基本的なアーキテクチャを設計している英Arm社は、昨日、次世代CPUコア「Cortex-X4」やGPUコアを発表した。その発表を受けて、MediaTekは、Armの最新のCPUとGPUコアを使用した次世代フラッグシップ・スマートフォン・プロセッサをリリースすることを確認した。

MediaTekの次世代フラッグシップ・プロセッサであるDimensity 9300は、Armのプライムコア「Cortex-X4」およびパフォーマンスコア「Cortex-X720」CPUコアとImmortalis-G720 GPUを使用するとの事だが、同社は完全なコア数と構成を明らかにしなかった。だがそこに、精度の高い事前情報をリークすることで有名な中国のリーカーDigital Chat Station氏がWeiboに投稿した内容によると、Dimensity 9300は4つのCortex-X4コアと4つのCortex-A720コアを持つオクタコアCPUである可能性がある事が報告された。

興味深いのは、省電力コアの「Cortex-A520」CPUコアを使用していない可能性があることだ。これらの小型コアは、すべてのチップセットで日常的な小さなタスクを実行するために使用され、ゲームなどの負荷の大きなタスクはCortex-X4やCortex-A720などのパフォーマンスコアが担当する。そのため、これらのハイエンドコアは、電力効率に優れたコアと比較して、より多くの物理的スペースを必要とし、より多くの熱を発生し、より多くの電力を消費するため、MediaTekが熱と電力効率をどのように扱うのか興味深いところだ。

通常、フラッグシップのAndroidチップは、1つのプライムコア(Cortex-X1やCortex-X2など)だけを使用しているが、Tensor G2では、より低いクロックスピードのCortex-X1コアを2つ使用している。Googleは、この構成は中負荷のワークロードでよりよく機能すると述べている。Digital Chat Station氏は、Dimensity 9300はDimensity 9200と比較して消費電力が50%低いとしている。もしそうなら、今度のチップは、Exynos 2400やSnapdragon 8 Gen 3よりもはるかにパワフルでありながら、より電力効率に優れている可能性がある。しかし、Cortex-A520のCPUコアが存在しない以上、この消費電力はにわかには信じがたいものだ。

この電力効率の数値は、特定の作業負荷に対するものでしかない可能性もある。また、このチップセットがChromeOSやWindowsのノートPC向けである可能性もある。しかし、もしこの数値が本当なら、Snapdragonユーザーや、場合によってはiPhoneユーザーにとってもうらやましい性能になるかも知れない。

Dimensity 9300を搭載したスマートフォンは、2023年後半から2024年前半に発売される予定だ。OPPO、Vivo、XiaomiがDimensity 9300を搭載したスマートフォンを発売する可能性がある。


Sources



この記事が面白かったら是非シェアをお願いします!


  • ai computer future
    次の記事

    OpenAI CEOら、「AIが人類絶滅の危機をもたらす可能性」について警告する公開書簡に署名

    2023年5月31日 6:23
  • 前の記事

    Amex、「カードと信用枠の承認」にAIの活用を計画

    2023年5月30日 16:25
    american express amex

スポンサーリンク


この記事を書いた人
masapoco

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


おすすめ記事

  • Pixel 8 in Rose.max 936x936.format webp

    Google、方針を転換しPixel 8にもGemini NanoによるオンデバイスAI機能を搭載へ

  • android15 logo

    Google、Android 15の開発者向けプレビュー第2弾をリリース、衛星接続サポートを追加

  • Google Pixel 8a 5K renders Smartprix Exclusive 2 1 scaled 1

    Pixel 8aは更に明るい120Hzディスプレイを搭載か?DisplayPort出力にも対応の可能性

  • google io 2024

    Google I/O 2024は5月15日午前2時から開催

  • mobile app

    ほとんどの“サブスク”アプリは儲かっていないことが判明

今読まれている記事