欧州連合(EU)の行政機関である欧州委員会は、所有するデバイスから、ソーシャル動画投稿アプリ「TikTok」を使用することを禁止した。また、同委員会のモバイルデバイスサービスに加入している個人の携帯電話やタブレット、つまり仕事で使用するデバイスから同アプリを削除するよう職員に要請しているという。
「この措置は、欧州委員会の企業環境に対するサイバー攻撃のために悪用される可能性のあるサイバーセキュリティ上の脅威や行動から欧州委員会を保護することを目的としている。他のソーシャル・メディア・プラットフォームのセキュリティの動向についても、常に検証していくことになる」と、欧州委員会は述べている。
欧州委員会には約32,000人の正社員と契約社員がいる。BBCによると、彼らにはできるだけ早く、遅くとも3月15日までにTikTokを削除するよう求めている。もし期限内に従わない場合は、ECのメールサービスやSkype for Businessなどの企業向けアプリにアクセスできなくなるという。
TikTokの親会社であるByteDanceは、中国に拠点を置いていいる。多くの国の政府関係者が、中国政府がこのアプリを使用してユーザーデータにアクセスする可能性や、その他のセキュリティ問題について懸念を表明しており、今回の措置もそれを受けてのことだ。
既に米国政府は、所有するデバイスのほとんどからこのアプリを禁止している。また、多くの州で同様の禁止措置がとられ、一部の大学のネットワークではTikTokの利用が禁止されている。また、米国ではTikTokを完全に禁止しようとする動きもある。11月、ECは、TikTokのデータ処理について複数の調査が進行中であると発表した。
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