長い間噂されていたAppleの複合現実(MR)ヘッドセットがいよいよ発表になるかも知れない。
Bloombergの記者でAppleの内部情報に詳しいMark Gurman氏の最新の報告によると、Appleは同社開発のMRヘッドセットを、6月のWWDC(Worldwide Developers Conference)前に発表し、今年の秋に出荷開始する予定であるとのことだ。
このヘッドセットの価格は、以前から噂されていたように、やはり非常に高価な物となり、3,000ドルに達する可能性があると言う。(高いと言われているMetaのQuest Proでさえ1,500ドル:日本円で228,000円だ)
Apple新開発のOS(コードネームBorealis)である「xrOS」を搭載し、仮想現実(VR)と拡張現実(AR)の両方の体験を提供する事が出来るこのヘッドセットは、Gurman氏によると既に「一握りの著名な」開発者に向けてお披露目が済んでおり、一部のサードパーティはxrOS用のアプリ開発が開始できるようになっているとのことだ。
このヘッドセットは、恐らく「Reality Pro」という名前で登場するとGurman氏は見ている。
Gurman氏によると、このReality Proの開発において、ハードウェア、ソフトウェア、サービスにはまだ「解決すべき多くの課題」があり、これを解決するためにハードウェア・ソフトウェア部門から多くのリソースがかき集められており、これがAppleの他のプロジェクトのペースを落としているとのことだ。その結果、今年発表される製品にはあまりブレークスルーは期待できない可能性があるとも述べている。
Gurman氏は、2023年のAppleのハードウェアの計画は、iPad、Apple Watch、オーディオの各ラインに「特筆すべき」アップデートを予定していないようだと述べている。そして、期待されていた次期AppleシリコンのMac Proは“残念な”製品になるともしている。近日発売のデスクトップは、2019年の前モデルと同じデザインを採用し、AppleのMシリーズチップセットのアーキテクチャにより、コンピューターのRAMを自前ではアップグレードすることはできないとのことだ。
その他、Apple Watchも大きな変更はなし。AirPodsも特筆すべきアップデートはないとしている。噂されていた有機EL搭載iPadは2024年になりそうだ。
ソフトウェアの面でも、xrOSに焦点を当てた開発の影響によって、iOS 17、iPadOS 17では新機能のいくつかが犠牲になっているとのことだ。既に噂されているサードパーティ製アプリストアの導入などの変革はありそうだが、新機能という面では今年以上に退屈な物になる可能性がある。
ただし、iPhoneのハードウェアに関しては少し期待が出来そうだ。以前からの噂通り、全てのモデルがダイナミック・アイランド採用のディスプレイとなる事に加え、Proモデルではボディ素材がステンレスからチタン素材に置き換えられ、ボリュームボタンが触覚ボタンに置き換えられるとのことだ。そして、待望のUSB-Cポートの採用、新たなTSMCの3nmプロセスチップの採用などが予想されている。
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