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NVIDIAの次期「Titan」GPUとされるレンダリング画像が公開、巨大すぎるクーラーに圧倒される

NVIDIAは、Ada Lovelace世代では「Titan」をリリースしないとの噂が流れていたが、リーカーのMoore’s Law is Dead(MLD)氏による新たなYouTube動画(via VideoCardz)によると、NVIDIAは開発をやめておらず、RTX 4090を超える「Titan Ada Lovelace」が確認されたとのことだ。同時にレンダリング画像も公開したが、冗談のようなカードの厚みは、にわかには信じられない物となっている。

NVIDIAは、ここ数年「Titan」GPUを発売していない。最後のTitanは、2018年のTuring世代となる。Ampere世代ではTitanではなく、「RTX 3090 Ti」を発売しているが、今回Ada Lovelace世代でTitanが復活するかも知れないとのことだ。

MLDによると、NVIDIAは現在ラボでプロトタイプを完成させており、製品版に非常に近い外観とのことだ。同氏はそのプロトタイプの一部を拡大した写真を公開している。

TITAN ADA MLID 1

また、自身が入手したと言う製品の写真からレンダリング画像を製作し動画で公開している。(どうせなら写真を公開すればとも思うが)それが以下の巨大なグラフィックボードだ。

GeForce RTX 4090も既に巨大だったが、Titan Ada Lovelaceに比べれば可愛い物に思えてくる。比較として、RTX 4070が描かれているが、その巨大さがよく分かるだろう。

完全に4スロットを占有する巨大さに圧倒されるが、注目すべきはデュアル16pinと言うところだろう。Ada Titanは、650Wクラスのグラフィックボードで、手動オーバークロックで700Wに達することができるとの噂もあったが、レンダリングが真実ならばその性能も期待できそうだ。

NVIDIA TITAN RTX ADA MLID 7

NVIDIAは、GeForce RTX 4090およびRTX 6000 Adaを含む、異なるAda SKUのためにAD102ダイを利用している。608mm²の大きさのAD102には、144個のストリーミング・マルチプロセッサ(SM)が搭載されているが、SKUによって搭載されるSM数は異なっている。GeForce RTX 4090は128個のSMを搭載しており、RTX 6000 Adaは142個のSMを搭載している。したがって、AD102には、GeForce RTX 4090 Ti、Titan Ada Lovelace、あるいはその両方を実現するための十分な余裕があるのだ。GeForce RTX 4090 Tiは、RTX 6000 Adaと同じコア(SM:142個)構成を共有すると噂されており、Titan Ada LovelaceのみがAD102シリコンをフル活用(SM:144個)すると見られている。

フルスペックのAD102を搭載するとなると、Titan Ada Lovelaceは、18,432個のCUDAコア、576個のTensorコア、および144個のRTコアを搭載できることになる。クロック周波数は不明だが、他の40シリーズGPUと同様に、2.5~2.7GHzの範囲に収まると思われる。また、GeForce RTX 4090の2倍となる48GBのGDDR6Xを搭載するようだ。Micronが24GbpsのGDDR6Xモジュールを量産しているので、Titan Ada Lovelaceは容量が2倍になり、おそらく帯域幅も広くなる。

GeForce RTX 4090は、21GbpsのGDDR6Xメモリと384bitのインターフェイスで、1,008GB/sのメモリ帯域幅を実現する。Titan RTX Adaが24GbpsのGDDR6Xモジュールを搭載すると仮定すると、理論上はGeForce RTX 4090より14%多い1,152GB/sを出力することになる。

GeForce RTX 4090は、450W TDPグラフィックボードで、単一の16ピン電源コネクタ(12VHPWR)から電源を取っていた。リークされたレンダリングが正確であれば、NVIDIAは2つの16ピン電源コネクタを持つTitan RTX Adaを提供する可能性がある。しかし、GeForce RTX 4090でコネクタとNVIDIAアダプタが溶けた事例があるため、これについては不安に思うユーザーもいるかも知れない。

MLD氏は発売日については不明としながらも、既にNVIDIAのラボではプロトタイプが完成しているとしており、AMDの出方を見てから発売するか、来春のGTC(GPU Technology Conference)でのお披露目をする計画かのどちらかだろう。

価格がもし、以前のTitanと同様の価格になるとすると、2,999ドルと言う事になるが、1,590ドルのRTX 4090が日本で30万円程度で売られていることを考えると、Titan Ada Lovelaceは60万円弱の価格になる可能性もありそうだ。だが、ゲーム用途でそこまで出せる人は限られてくるだろう。

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masapoco

TEXAL管理人。中学生の時にWindows95を使っていたくらいの年齢。大学では物理を専攻していたこともあり、物理・宇宙関係の話題が得意だが、テクノロジー関係の話題も大好き。最近は半導体関連に特に興味あり。アニメ・ゲーム・文学も好き。最近の推しは、アニメ『サマータイムレンダ』

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