NASAは、嵐の影響が高まり、来週フロリダを襲う大型ハリケーンが襲う可能性が高まったことを受け、9月27日に予定されていたアルテミス1号の打ち上げを中止した。NASAは、ケネディ宇宙センターの車両組立棟(VAB)にスペースローンチシステム(SLS)ロケットを戻すかどうか決定していないが、これについて日曜日に最終決定をするとのことだ。
NASAは、「土曜日の朝の会議で、チームは火曜日の打ち上げの準備を中止し、ロケット組立棟にスペースローンチシステムロケットとオリオン宇宙船を戻すためのシステムを構成することを決定した」と述べている。NASAは、エンジニアが「ロールに関する最終決定を日曜日に延期した」と付け加え、「さらなるデータ収集と分析を可能にする」としている。
この打ち上げは、無人のオリオン宇宙船を月周辺に打ち上げるNASAの巨大ロケット「SLS」のテストであり、2025年に人類を月面に帰還させるというNASAの包括的な目標の一部である。打ち上げ試行の1回目はエンジン計器の不具合で終了したが、2回目は大規模な燃料漏れが発生してしまい、打ち上げが中止されていた。
その後、NASA関係者は、問題のあった燃料補給システムのテストに成功し、アルテミス1号Iロケットの打ち上げ準備が整ったことを確信していた。アルテミス1チームは、実際の打ち上げに必要な超低温の液体水素燃料をロケットに充填することに成功し、「管理可能な」漏れに留まった。NASAはまた、宇宙軍から、飛行中に何か問題が発生した場合にロケットを破壊する安全機能である飛行終了システムの電池をテストせずに発射台にとどまることを許可する延長許可を得た。打ち上げの準備は万端だったわけだが、天候により阻まれた形だ。
現在キャンセルされている9月27日の打ち上げ日の他に、NASAは事態がうまくいかなかった場合の予備の打ち上げ日として10月2日も予定していた。しかし、もしNASAがロケットをVABに戻すことになれば、10月2日打ち上げることはなくなりそうだ。その場合、打ち上げが11月にずれ込む可能性もある。一方、ロケットを外に置いておくと、危険な気象条件にさらされる可能性がある。NASA当局によると、ロケットは発射台で風速38mまでの突風にしか耐えられないとのことだ。
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