10年ぶりのの会員数減少という大転換期を迎えているNetflixは、収益性を高めるために値上げだけでなく、アカウントの使い回しを制限したり、新たに広告付きのより安価なプランを提供する考えを明らかにしていた。同社は、2022年7月13日(米国時間)に具体的に広告付きプランを提供するに当たって、パートナーとしてMicrosoftを迎えることを正式に発表した。Microsoftは、「グローバルな広告技術および販売パートナー」として関わっていくという。
Microsoftのプラットフォームを通じてNetflixに広告出稿が可能に
発表の中で、同社COOのGreg Peters氏は「まだ始まったばかりで、解決しなければならないことがたくさんあります。しかし、私たちの長期的な目標は明確です。消費者にはより多くの選択肢を、広告主にはプレミアムでリニアより優れたTVブランド体験を。この新しいサービスを実現するために、Microsoftと協力できることをうれしく思っています。」と述べている。
Microsoft CEOのSatya Nadella氏もTwitterで次のように述べている。「Netflix がMicrosoftを広告テクノロジーと販売パートナーとして選択したことに感激しています。私たちは、パブリッシャーがより長期的に利用可能な広告収益化プラットフォームを持つことで、より多くの人々が、どこにいても好きなコンテンツにアクセスできるようにしたいと考えています。」
この提携によって、MicrosoftはNetflixのエコシステムに広告を提供することになり、Netflixに広告を出稿する際は、Microsoftプラットフォームを通じてのみ行う事が可能になる。
MicrosoftWebExperiences社長のMikhail Parakhin氏によると、「本日の発表は、顧客の情報を保護することを前提としたMicrosoftのプライバシーに対するアプローチも支持するものです」とのことだ。ちなみに、Microsoftは、Netflix以外にも自社の無料プレイXboxゲームに広告を導入する事を検討している。
両社の関係は意外に古く、Netflixが主にB級映画をストリーミング配信していたWatch Instantlyの最初のバージョンでは、HTML5に置き換わるまで、より一般的なFlash Playerの代わりにMicrosoftのSilverlightテクノロジーを使って動画を配信し、Xbox 360はHD Netflixストリーミングアプリを搭載した最初のゲーム機となったこともあり、度々関わりがあった。今回広告を配信するにあたり、NetflixがMicrosoftを選んだのも恐らくこういった過去の関係性もあるのかも知れない。
コメントを残す