Samsungは、韓国を訪問中のジョー・バイデン米大統領と、ユン・ソクヨル韓国大統領にGAA(Gate-all-around)トランジスタを搭載した3nmプロセスで製造された業界初のチップを披露した。
5月20日、バイデン氏は韓国の米オサン空軍基地に到着し、すぐに平沢近郊にあるSamsungの旗艦半導体製造施設に向かったが、ここは現在、同社の3nmクラスのプロセス技術を使ったチップを製造できる世界で唯一のファブである。韓国経済新聞によると、韓国のユン・ソクヨル大統領はバイデン大統領と一緒にチップ工場に向かったという。どの3nmチップが披露されたのか、またそれが技術的なデモなのか実物が披露されたのかは不明である。Samsung Foundryは今四半期に3GAEノードを使ったHVM(High Volume Manufacturing)を開始しようとしていることから、おそらく3nmのシステムオンチップのワーキングサンプルを持っていると思われるが、そのデモの詳細は不明である。
「私は、この工場が、世界で最も先進的な半導体チップを作っているのを見たばかりだ。」とバイデン氏は語っている。「イノベーションとデザイン、精密さと製造の素晴らしさを感じます。ここSamsungで作られているような最先端のチップとなると – このようなチップを作っているのは世界で3社しかないうちの1社です。信じられないような–信じられないような成果です。」
平沢のファブは、最先端の半導体製造における国際協力の好例として重要な意味を持っている。このファブでは、オランダで開発・製造されたEUV(Extreme Ultraviolet)リソグラフィ装置と、米国で設計・製造された光源を使用している。また、米国Applied Materials社、KLA社、LAM Research社製の最先端装置や、韓国製の装置も多く使用されている。一方、平沢のようなギガファブで生産されるチップの設計に使用される電子設計自動化ツールも、ほとんどが米国製である。
バイデン大統領は、「この工場は、両国の技術革新における緊密な結びつきを反映したものでもあります。これらのチップを製造するために使用される技術や機械の多くは、米国で設計・製造されたものです。我々の技能と技術的なノウハウを結集することで、両国にとって重要であり、世界経済にとって不可欠な分野であるチップの生産が可能になるのです。」と述べている。
Samsungは、3GAE(3nm Gate-all-Around-Early)プロセスにより、7nm LPP(Low Power Plus)プロセスと比較して、最大80%の高いトランジスタ密度増加(ロジックとSRAMトランジスタの混合を含む)とともに、30%の性能向上または50%の電力消費削減が可能になると主張している。
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