米国政府、中国への半導体、AI、量子コンピューティング産業への米国からの投資を制限

masapoco
投稿日 2023年8月10日 12:04
us china

Joe Biden大統領は、AI、半導体、量子コンピューティングを含む中国のハイテク分野への米国投資を制限する大統領令に署名した。この動きは、アメリカの資源が中国の技術的・軍事的成長を助長するのを防ぐことを目的としている。中国は、この命令が経済協力と貿易を混乱させるとして、早速深刻な懸念と反対を表明している。

Biden大統領の命令により、米財務長官は、人工知能技術、半導体、量子コンピューティング技術の3分野に限って、中国企業への米国投資を制限できるようになった。この制限は主に、プライベート・エクイティ、ベンチャー・キャピタル、ジョイント・ベンチャー、グリーンフィールド投資に適用される。同政権は、制限の対象はこれらの分野の「狭いサブセット」に限られると言及しているが、正確な詳細はまだ特定されていない。

AIと量子コンピューティングは有望な技術だが、新大統領令の主な焦点は、チップ開発企業、電子設計自動化(EDA)ソフトウェア、ウェハーファブツールメーカー、チップメーカーを含む中国の半導体産業である。実際、EDAツールは米国政府にとって主要な懸念事項であり、最近、中国企業は半導体産業のこの分野での取り組みを強化している。米国にとってのもうひとつの大きな懸念は、中国がチップ製造ツールの製造で力をつけていることである。

この指令の中心的な動機は、アメリカの投資家が中国の技術革新を不用意に後押しすることで、中国の軍事力が強化され、アメリカの国家安全保障が損なわれる可能性を防ぐことにある。

一方、新しい規則は将来の投資にのみ適用される。現在の投資が影響を受けることはないと思われるが、過去の取引に関する開示要求がある可能性も否定は出来ない。さらに、米国財務省は、上場商品や特定の企業内移転を含む特定の取引については、適用除外となる可能性があると予想している。

この指令は、数回のパブリック・フィードバックを経て、来年発効する予定である。最初の段階は45日間のコメント期間となる。

中国は米国の決定に強い不満を表明している。中国商務省は、このような動きは企業の通常の機能を混乱させ、世界経済と貿易の秩序を危うくすると伝えた。さらに中国外務省は、米国が継続的に投資制限を課していることへの不満を強調した。


Sources



この記事が面白かったら是非シェアをお願いします!


  • bread
    次の記事

    グルテンが脳の炎症を引き起こすことが初めて確認された

    2023年8月10日 12:05
  • 前の記事

    MITのスピンオフ企業、液体金属電池技術の商業化に近づく

    2023年8月10日 10:33
    liquid metal

スポンサーリンク


この記事を書いた人
masapoco

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

おすすめ記事

  • openai

    OpenAI、15秒の音声サンプルから感情豊かで自然な音声を合成できる「Voice Engine」を発表

  • a04c35e8e555c1cc7ae1d6a5f3159856

    MicrosoftとOpenAI、1000億ドル以上をかけて超人的AI開発のためのスーパーコンピューター「Stargate」を開発する計画

  • Sam Altman TechCrunch SF 2019 Day 2 Oct 3 cropped cropped

    ベンチャーキャピタリスト、OpenAIのSam Altman氏を“誇大妄想的”と非難

  • google logo image

    Googleが非営利団体を対象に2000万ドルの資金を提供し生成AI活用を支援

  • Pixel 8 in Rose.max 936x936.format webp

    Google、方針を転換しPixel 8にもGemini NanoによるオンデバイスAI機能を搭載へ

今読まれている記事