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英国のチップメーカーであるXMOSは、同社の高性能マイクロコントローラxcoreの最新版である第4世代において、RISC-Vオープンスタンダード命令セットアーキテクチャを採用する事を明らかにした。

RISC-V互換アーキテクチャへの移行により、より多くの組み込みシステム設計者が、使い慣れたツールやプロセスを使用しながら、xcoreプラットフォームの技術的な利点を享受することができるようになるという。また、既存のxcoreユーザーにとっても、RISC-Vとそのエコシステムによってもたらされる親しみやすさと互換性から恩恵を受けることができるとのことだ。

XCOMは、カリフォルニア州サンノゼで開催されたRISC-V Summitにおいてこの第4世代のxcoreチップを発表し、これまで同社が採用していた独自の命令セットアーキテクチャを捨て去る事を宣言した。

XMOSのMark Lippett CEOはThe Register誌に、「当社は常にオープンソースを積極的に支持しており、これはまさにその哲学の延長線上にあります。XMOSで開発されたかどうかにかかわらず、より豊富なツール群を顧客が利用できるようになります。率直に言って、これは当社にとってより資本効率の高いモデルです。これらの技術だけに集中している企業があるため、当社はこれらの開発を行う必要がなく、その恩恵を受けることができ、顧客も非常に喜んでいると思います」と、語っている。

英国を拠点とするファブレス半導体メーカーと言えば、Armが有名だが、XCOMはArmとは異なり、チップを直接顧客に販売している。

xcoreチップはマイクロコントローラーとして、スマートテレビ、オーディオキット、ネットワーク機器、産業用ロボットなど、さまざまな機器に計算能力を提供し、組み込み用途で使用される。XMOSは、プロセッサーコアの周りに専用のハードウェアモジュールを追加するのではなく、高性能とリアルタイムソフトウェアでの機能実装を中心にチップを設計しているのが特徴だ。

同社のホワイトペーパーによると、以下の特徴があるとのことだ。

  • XMOS xcore®プロセッサはFPGAのように柔軟性が高く、複雑で多様性の高い設計をターゲットにすることができる。FPGAとは異なり、すべてソフトウェアで表現される。
  • XMOSプロセッサは、DSPやAIアクセラレータのような高性能なプロセッサだ。DSPやAIアクセラレータとは異なり、XMOSプロセッサは、最適化のためにデータを移動する必要がなく、単一のフローでプログラムされた単一の統一プロセッサを提供する。最適化を利用するためにデータを移動する必要はない。
  • XMOSプロセッサは(高性能コンピュータと同様に)スケーラブルであり、設計者は設計を振り出しに戻すことなく、徐々に拡張することができる。そのため、設計者は設計を最初からやり直すことなく、徐々に拡張することができる。これにより、機能を追加したスピンオフ製品を簡単に作ることができる。
  • XMOSプロセッサは、マイクロコントローラのように、安価で使いやすく、低エネルギーである。

    XMOSプロセッサは、従来は異なるクラスの部品を必要とした設計の要素を吸収することができる。従来は、マイクロコントローラで設計を制御し、DSPで信号処理を行い、CPLDで複雑なデジタル・インターフェイスに接続していたが、XMOSプロセッサは、単一のソフトウェアベースのワークフローを使用して、これら3つの作業を単一のデバイスで行うことができるとのことだ。

    「第4世代では、言ってみれば処理の4種類の「重要な柱」をサポートすることになります。I/O処理、DSP、AI、制御、この4つを自由に組み合わせて、ソフトウェアモジュールだけでシステム全体を構築することができる」とLippett氏は説明している。

    また、I/Oは命令で直接制御されるなど、xcore独自の命令要件がある部分については、XMOSはRISC-Vアーキテクチャの拡張性を利用して独自のものを追加している

    xcore 400アーキテクチャについては、RISC-V Summitで発表されたが、実際の出荷は来年後半になるようだ。

    また、どのファウンドリがこのチップを製造するのか、また、どのプロセスノードで製造されるのかは、守秘義務を理由に明らかにせず、5nmや7nmといった最先端ノードではないことだけを述べている。

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