TSMCの3nmプロセス「N3B」は、これまでAppleのみが利用していたが、2024年には10社以上の顧客を獲得する見通しのようだ。既にQualcomm、MediaTek、Appleなどが新しい3nmプロセス「N3E」の採用を予定しており、月産ウェハー数は、年末には10万枚に達することで、TSMCの収益拡大が期待される。
現在、TSMCの3nmプロセスの月産能力は6万枚から7万枚だが、2024年末には10万枚に増強する計画だ。これにより、3nmプロセスは、TSMCの総収益の10%を占める見込みだ。AppleからのA17 ProおよびM3チップの受注により、2023年の売上は31億ドルに達すると予想されている。
QualcommとMediaTekも、2024年には次世代フラッグシップチップの製造プロセスとして3nmを採用する計画だ。これまで、3nmプロセスをAppleが独占的に使用していたのは、ウェハーコストが高く歩留まりが低かったためである。ウェハー1枚あたりのコストは2万ドル、歩留まりは55%と噂されており、このコストをApple以外の企業が負担することは困難であったが、プロセスの改善により、複数の企業が採用する見込みだ。このため、2024年にはTSMCの3nmビジネスがさらに拡大することが期待される。
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