テクノロジーの進歩とコンピューターへの依存度の高まりを背景に、半導体の需要はますます増している。TSMCとSamsungは共に世界最大のチップ製造ブランド(ファウンドリー)であり、新規顧客の獲得と既存顧客の維持のために熾烈な競争を繰り広げている。
先日、Samsungが半導体やその他の技術開発のために、3,550億ドルもの大規模な投資を発表した。TSMCは今回、そうした動きを牽制するため、1,200億ドルの投資について発表した。
半導体業界の覇権を争う戦いが熾烈さを増している
数週間前のSamsungによる大規模な投資計画は、TSMCを世界最大のチップ製造企業の座から引きずり下ろす可能性をはらんでいる。しかし、そうした動きに対抗するため、TSMCは約1200億ドルの投資を発表し、同社の動きを牽制した。この計画の一環として、台湾企業は台湾にそれぞれ100億ドル相当の新ファブを4つ建設しているという。
日経アジアによると、4つの新製造工場はすべて3nmチップ向けだという。TSMCとSamsung Foundryの両社は、3nmと5nmを含む高度なノードでAMD、Apple、NVIDIA、Qualcomm、MediaTekからの受注競争を繰り広げている。両社はすでに4nmチップの量産も開始している。
Samsung FoundryはGAA FETの派生形「MBCFET」による3nmチップの製造を、TSMCは、従来通りのFinFETによる3nmチップの製造をそれぞれ今年後半にする計画を発表している。2025年までには、両社とも2nmチップの量産を計画している。どちらのブランドが市場をリードすることになるかは、時間が経ってみなければわからないが、現在歩留まりの悪い3GAE(3nm Gate-All-Around Early)の量産が軌道に乗れば、3nm世代ではSamsungに逆転の芽が出てくるかも知れない。
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