TSMCは、同社の新たなN2(2nmクラス)対応ファブについて、すでに2つのN2対応工場を建設中であり、3つ目の工場については政府の認可待ちであることを明らかにした。
TSMCのマーク・リウ会長は金融アナリストや投資家との決算説明会で2025年に始まるN2量産の準備を進めていることも含め、次の様に述べている:「われわれは新竹と高雄の両サイエンスパークに2nm技術の複数のファブまたは複数のフェーズを建設し、顧客からの強い構造的需要をサポートする計画です。台中サイエンスパークでは、政府の承認プロセスが進行中であり、予定通り進んでいます」。
現在TSMCは、台湾でN2チップを生産できる2つの製造工場を建設する準備を進めている。最初の工場は新竹県の宝山近くに建設される予定で、N2技術とその後継技術を開発するために建設されたR1研究開発センターに隣接している。この施設は、2025年後半に2nmチップの量産(HVM)を開始する予定である。2番目のN2対応製造工場は、高雄近郊の台湾南部サイエンスパークの一部である高雄サイエンスパークに設置される予定である。この工場でのHVMの開始はやや遅く、2026年頃になると予測されている。
さらにTSMCは、台中サイエンスパークにさらにもう1つのN2対応工場を建設するため、政府の認可取得に取り組んでいる。同社が2025年にこの施設の建設を開始すれば、この工場は早ければ2027年に稼働する可能性がある。
TSMCは、2nmプロセス技術を使ってチップを製造できる3つの工場を擁し、今後何年にもわたって膨大な2nm生産能力を提供できる態勢を整えている。
TSMCは、ゲート・オール・アラウンド(GAA)ナノシート・トランジスタを使用するN2プロセス技術によるHVMを、2025年後半頃に開始する予定である。TSMCの第2世代2nmクラス・プロセス技術であるN2Pは、BSPDN(バックサイド・パワーデリバリー)を追加する。この技術は2026年に量産に使用される予定である。
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- TSMC [PDF]
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