Facebookを運営する米Meta社が、同社が顔認識システムを不正に運用しているとして米テキサスに訴えられたと、米The Wall Street Journalが報じました。
The Wall Street Journal : Texas Sues Meta Over Facebook’s Facial-Recognition Practices
テキサス州は14日、Metaが運営する大手SNSのFacebookが、同社の顔認識システムによってテキサス州民数百万人の生体情報を同意なしに収集し、プライバシー保護に違反したとして、運営元のMetaを訴えました。
この訴訟の中で、Facebookはユーザーの同意なしに、ユーザーがアップロードした写真や動画から生体情報を不正に取得し、またその情報を本人の同意なしに他者に開示し、妥当な時間内に破棄しなかったと非難しています。
「これは、大手ハイテク企業の欺瞞に満ちた商習慣の新たな例であり、断固としてこれを止めなければなりません。私はテキサス州民のプライバシーと安全のために戦い続けます」
テキサス州 Ken Paxton司法長官
これを報じたThe Wall Street Journalによると、関係者の話として、州は数千億ドル(日本円にして数十兆円規模)の民事罰を求めていると伝えています。
Metaの広報担当者は、「これらの請求はメリットがなく、我々は精力的に弁護する」と述べています。
Metaは11月にブログで、顔認識システムを停止し、10億人分以上の情報を削除すると発表していました。理由としては、「この技術の使用に関する懸念と、その使用に関する規則がどうなっているのか不明であること」としています。
同様の顔認識システムによるプライバシーの懸念を扱った事例としては、同じく米イリノイ州が起こした訴訟があり、Metaはこの訴訟を解決するため、2020年に6億5000万ドルを支払うことに合意しています。
参考までに、テキサス州では2,050万人がFacebookアカウントを持っていると言うことです。この人数に対する補償を加味するとなると、莫大な金額になりそうですね。
「Facebookの不正行為の範囲は驚異的だ」と、この訴訟では述べています。「Facebookは、何百回、何千回、何百万回、そして何十億回となく、テキサス州民の生体識別情報を同意なしに繰り返し取得している」と訴えています。
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