サイエンス
未来が過去に影響を与える我々の常識に反する現象を支持する研究者が増えている
私たちは、時間を川や矢印、カレンダー上の連続した箱の配列として認識している、過去に原因があり、未来に結果があるというのが基本的な流れと直感的に認識している。だが、物理学者の中には、“未来が過去に影響を与える”可能性を唱える人々がおり、その考えは徐々に広まっているようだ。 未来が過去に影響を与える「逆 ...
物理学が成立するためには、未来が過去に影響を与える可能性があると仮定する必要があると専門家は考えてい…
2022年、ノーベル物理学賞は、量子の世界が宇宙の仕組みに関する私たちの基本的な直感の一部を打ち破らなければならないことを示す実験的研究に対して授与された。 多くの人は、これらの実験を見て、「局所性」、つまり、遠く離れた物体が相互作用するためには物理的な媒介物が必要だという直観に挑戦していると結論づ ...
量子トンネル効果によって分子結合が生成される瞬間の観測に初成功
化学におけるトンネル効果の予測は非常に困難である。3つ以上の粒子による化学反応を量子力学的に正確に記述することは難しく、4つ以上の粒子ではほとんど不可能である。そのため、科学者らはこれらの反応を古典物理学でシミュレートする事を強いられ、量子効果を無視しなければならなかった。だがその場合、正確な値が得 ...
量子力学を使って無からエネルギーを引き出す事に成功
研究者グループは、量子力学の奇妙な性質を利用して、無からエネルギーを引き出すことに成功したと報告している。 2つの異なる物理学の実験で、エネルギーをミクロの距離でテレポートさせることによって、真空からエネルギーを引き出すという偉業が可能であることを証明したという。 この新しい実験は、東北大学の理論物 ...
新しい量子状態により、物質の導電性が10億%向上することが判明
ジョージア工科大学の研究者らは、風変わりな材料に新しい量子状態が起こることを発見した。これまで何にも見られなかった現象で、研究チームは、磁場をかけるとこの物質の電気伝導度が大幅に向上することを発見した。 マグネシウム、シリコン、テルルからなる合金に新しい量子状態を発見したことを報告した。これまで何に ...
3D量子カメラに向けた大きな一歩が実現
人間の目で何かを見るためには、光に照らされる必要がある。だが、ウィットウォータースランド大学の研究者たちは、「ゴーストイメージング」と呼ばれる技術を改良することによって、光と決して相互作用しない物体を「見る」方法を発見したという。 この技術は、量子力学と古典力学を組み合わせた現象を利用するもので、量 ...
量子望遠鏡が太陽系とその向こうを鮮明に映し出す
天文学者にとって、光学(可視光)望遠鏡では見えにくい天体や現象を撮影することは大きな課題の一つだ。この問題を解決するために、複数の望遠鏡で光を集め、その光を合成して画像をつくる「干渉計」という技術がある。 例えば、イベントホライズンテレスコープは、世界中の天文台の協力を得て、M87銀河の中心にある超 ...
「量子光」が原子スケールで物質の新しい特性を調査する道を切り拓く
私たちの身の回りで観察される世界の様子は、古典物理学によって説明することができる。しかし、原子スケールになるとそれは通用せず、量子力学に頼ることになる。 光も同様で、電波から太陽光に至るまで、主に古典物理学で説明することができる。ところが、マイクロスケールやナノスケールでは、量子ゆらぎと呼ばれるもの ...
エネルギーのテレポーテーションが世界で初めて実証された
テレポーテーションとは、量子情報を宇宙のある部分から別の部分へ、その間の空間を移動することなく送ることができる能力である。ある粒子を記述するすべての情報を別の粒子に送ることで、この2番目の粒子は最初の粒子のすべての特性を持つようになる。 物理的には最初の粒子と区別がつかず、ある意味では、宇宙の別の場 ...
量子もつれを利用して不確定性原理を「拡張」し、量子測定の精度を向上させる方法が見つかる
約100年前、ドイツの物理学者ヴェルナー・ハイゼンベルグは、量子力学の法則が、ミクロな物体のある特性を正確に測定することに、いくつかの基本的な制限を課していることに気づいた。 しかし、量子力学の法則は、他の方法では不可能なほど正確な測定を可能にする方法を提供することもできる。 今回、量子コンピュータ ...