Spotifyは、同社サービスのプレミアム会員数が、12月31日時点で2億500万人に達し、前年同期比14%増となった事を、本日の決算発表で発表した。これにより、月間アクティブユーザー数(MAU)は4億8,900万人となり、20%増加した。これは前四半期の予測(プレミアム会員数2億200万人、MAU4億7900万人に達する見込み)を上回るものだ。現在、広告付きと有料会員層を合わせると、月間アクティブユーザー数は5億人近くに上る。
本日の決算発表に先立ち、Spotifyは全社の6パーセント、600人弱の従業員を解雇すると発表していた。だが、この景気後退の波の中で、Spotifyの財務状況がここ数カ月で大きく悪化していないことがうかがえる。
Spotifyは今期、2億3,100万ユーロ(約326億円)の営業損失を計上した。しかし、四半期単位での黒字化よりも成長を優先する傾向がある同社にとって、これは過去の業績から大きく逸脱するものではない。そして、この数字自体も、同社が従来発表していた今四半期の3億ユーロ(約425億円)の損失を下回るもので、優秀な数字だろう。プレミアム会員一人当たりの平均収入は4.55ユーロで、前年同期比で3%増加したが、前四半期の4.63ユーロに比べると若干減少している。
CEOのDaniel Ek氏が「野心的すぎる」と指摘した動きにより、前年同期の3,900万ユーロに対して2億7000万ユーロ(約381億円)の赤字が続いている。2022年全体では、117億ユーロ(約1兆6,500億円)の売上に対して、4億3000万ユーロ(約600億円)の純損失を計上した。
Spotifyはこの損失について、為替変動とともに「主に人員増加による人件費の増加、広告費の増加」によるものだとしている。これは、先週のレイオフの根拠となるものだろう。
Spotifyは世界最大の音楽ストリーミングサービスであると広く認識されているが、競合のApple MusicとAmazon Musicの比較加入者数はあまり公にされていない事から、簡単には入手できない。Music Allyがまとめた最新の数字によると、2019年時点のApple Musicの有料会員数は約6,000万人、2020年時点のAmazon Musicは5,500万人となっている。
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