Qualcommは、すでにSamsungに見切りをつけて、次期Snapdragon 8 Gen 1 PlusにTSMCの製造プロセスを採用すると報じたが、Samsungも歩留まりの改善が見られないため、この流れは決定的になりそうだ。
Samsungのファウンドリでは歩留まり問題が続いており、それがQualcommの今回の決断につながった可能性が高い。
Samsungは依然歩留まりの問題を抱えているが、それとは反対にTSMCは順調なチップ開発が出来ており、3nmにおいても想定以上の歩留まりが見られると報じられているなど、そのファウンドリの生産能力の優秀さが際立つ格好となっている。
Twitterに投稿されたIce Universe氏の発言によれば、SamsungはSnapdragon 8 Gen 2の注文も失う可能性があるとのことだ。
TSMCの生産能力が高いことは既に様々な形で報じられているが、だからこそAppleはこれまで何年にもわたってこのメーカーに生産を担当させてきたのだろう。Snapdragon 8 Gen 1 PlusとSnapdragon 8 Gen 2の両方を大量生産すれば、パフォーマンスと電力効率が大幅に向上するのはもちろん、チップの安定供給が可能になり、Qualcommはその分を顧客に還元できるようになるという好循環が生まれる。
WCCFtechによると、サムスンの4nmプロセスの歩留まりは35%というひどいものだそうだ。つまり100個中65個が不良品で、廃棄される可能性が高いことを意味している。これに対し、TSMCは70%以上の歩留まり率を達成しており、Samsungの2倍の良品率という、まさにQualcommにとって文句のつけようがない取引であると伝えられている。チップセットメーカーは、通常のSnapdragon 8 Gen 1に代わるSnapdragon 8 Gen 1 Plusを迅速に市場に投入するために、新しいファウンドリパートナーと緊密に協力していると言われており、その発売は予想よりも早く行われるはずだ。
実際、Samsungの最新SoC「Exynos 2200」は、Snapdragon 8 Gen 1よりも、そして当然AppleのA15はもとより、全世代のA14チップにも性能面で劣っていることもあり、かつての栄光が失われつつあることを感じずにはいられない。
Snapdragon 8 Gen 2に関しては、3nmプロセスで製造されたチップは来年後半まで発売されない可能性があるため、TSMCは4nmアーキテクチャで量産する可能性があるが、新しいSoCがAV1をサポートすると言う噂を除けば、現時点で入手できる情報は最小限となっている。Qualcommが供給問題を解決し、2023年のAndroidフラッグシップスマートフォンに使用する、より優れたチップセットを作り上げることを期待している。
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