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科学者は懐疑的だが常温常圧超伝導体とされる「LK-99」を巡る熱狂は続く

Reutersは、研究者らが常温常圧超伝導体と主張する「LK-99」に関する熱狂はインターネットから中国と韓国の株式市場へと波及していると報じている。科学界が懐疑的で、その主張を受け入れる前に同業者からより多くの証拠を要求しているにもかかわらず、特定の銘柄の価格は急騰し、またその後暴落しているのだ。

新素材をめぐる誇大宣伝は、以前はTwitterとして知られていたXのトレンドトピックであり続けている。世界中でこのLK-99の正当性を確かめるための研究が行われており、特にそれが中国で活発である為、ソーシャルメディアにはこの結果がいち早く投稿され話題となっているのだ。

LK-99はなぜこうも話題になったのか?

先週、韓国の研究者数名がプレプリント・サーバーで2つの論文を発表した。その論文はまた、LK-99の作り方も載せており、鉛から作られた鉱物と銅から作られた鉱物を4日間かけて焼き固めるという、比較的単純なものであることが判明した。この製造工程の単純さもあり、これを再現しようとする動きは活発で、世界中の研究者がソーシャルメディアで結果を確認し、多くの複製を試みた。

磁気共鳴画像(MRI)スキャナーや量子コンピューターのような機器にすでに使われている超伝導体は、ゼロ抵抗のような特性を示す超低温で動作する必要がある。

室温で同じ能力を発揮できる材料があれば、医療画像やコンピューティングに革命をもたらし、損失を最小限に抑え、発電による排出を削減できる電力網を実現出来る為、テクノロジーへの影響は計り知れない。

最初の論文から程なくして、中国の研究者らがこの「LK-99」の示した反磁性の再現に成功したと投稿し、これが大きな話題を呼んだ。

ローレンス・バークレー国立研究所の固体物理学者であるSinéad Griffin氏は、スーパーコンピューターによるシミュレーションを使って、実際に論文の焼成プロセスで室温超伝導体が作れるかどうかを検証した。結果として実際に超伝導性を示す可能性を示唆したことから、これまで主張された常温常圧超伝導体とは異なる類いの“本物ではないか”とする空気が生まれたようだ。

懐疑的な科学者たち

しかし、一流研究機関の研究者たちは依然として懐疑的である。というのも、磁気浮上はひとつの側面に過ぎず、LK-99が超伝導体であることの他の特徴を証明することはまだ難しいからである。

不利な報告もいくつかあり、中国のあるチームは抵抗ゼロを観測できなかったと主張している。同時に、110ケルビン(摂氏マイナス163度)という低い温度でしか観測されなかったという報告もある。

米アルゴンヌ国立研究所の物理学者、Mike Norman氏はReutersの取材に対し、元の論文ではこの物質の広い温度範囲での挙動について十分なデータがなかったと述べている。

LK-99については、浮遊だけでなく、さまざまな物質的側面についてのより詳細な調査によって証明されるだろう。韓国の研究者たちは現在、これらの主張を検証するための委員会を結成している


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