Sasmsungは、メモリやロジックチップの新しい製造プロセスを設計し、次世代技術と材料の基礎研究を行う新しい半導体研究開発団地の起工式を行った。同社は2028年までに20兆ウォン(約2兆円)を新研究開発施設に投資する計画だ。
より競争力のあるロジックチップやメモリチップを作るためには、新材料(フィン、ゲート、コンタクト、誘電体など)、トランジスタのアーキテクチャ、製造技術、実際のデバイスの設計など、多方面に渡ってイノベーションを起こす必要がある。多くの場合、基礎研究と実際のプロセス技術開発は物理的に分離されているが、新研究開発センターでは、デバイス設計を除くほぼ全分野の業務が行われることになる。
新施設では、次世代トランジスタやメモリー、ロジックチップの製造プロセスに関する先端的な研究を行うとともに、「半導体の微細化の限界を克服する」ための新技術の探索を行うという。つまり、新しい材料や製造技術の研究、そして実際の生産ノードの開発である。これらの研究開発業務がいずれも大規模なものを必要とする現在、Samsungが今後6年間で同センターに2兆円規模の大規模投資する必要があることは特に驚くべきことではないだろう。
基礎研究と応用開発の業務を異なる場所に分散させることは、新しい人材を獲得するのに役立つが(例えば、基礎研究を行うアカデミックなバックグラウンドを持つ人は、転勤などを嫌い、集中して研究することを好む傾向にある)、異なる部門からのフィードバックが遅くなるため、一つの企業内で齟齬が生じる可能性もある。理想的には、経路探索や研究を行う科学者、新しい生産ノードを設計する開発者、ファブエンジニア、デバイス開発者が一つの現場で一緒に働き、互いからフィードバックを得ることが望ましい。しかし、Samsungの新しいR&Dハブはそのためのものではないが、それでも科学者とノード開発者が一堂に会することは大きな意義があるだろう。
新しいR&Dセンターは、韓国の器興区近郊にあるSamsungのキャンパスに設置され、約109,000 m2(〜サッカー場20面分)の広さを占める予定だ。
新しい研究開発施設は、Samsungの既存の華城研究開発ライン(メモリ、システムLSI、ファウンドリー技術)および平沢の生産拠点と連携し、DRAM(10nmクラスの技術を使用)とロジックチップ(5nmクラスとより薄いノードを使用)の両方を生産することができる。また、Samsungにとって12番目の半導体研究開発センターとなるが、この規模の半導体研究開発施設は、同社にとって初めてのものだ。
3年前、Samsungは2030年までに半導体の研究開発に133兆ウォンを費やす計画を発表した。同社は韓国内の研究開発事業に73兆ウォンを割り当てており、1つの研究開発施設に2兆円規模の投資をすることは、この計画が予定通り推移していることの表れだ。
デバイスソリューション(DS)部門の責任者でもあるKye Hyun Kyung社長は、「私たちの新しい最先端の研究開発施設は、世界中から優秀な研究者が集まり、共に成長できるイノベーションの拠点となるでしょう。この新たな出発が、当社の半導体事業の持続的な成長の礎となることを期待しています。」と述べている。
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