NVIDIAは、2020年のAmpere時代に初めて発表したRTX IOをついに公開した。同時に、この技術を採用したゲーム「Portal: Prelude RTX」の無料配信をSteamにて開始した。
NVIDIAによると、RTX IOは、CPUの代わりにGPUにタスクを処理させることで、サポートされているゲームのテクスチャのロード時間を大幅に短縮できるものだ。これはDirectStorageのプラグインとして機能するため、Microsoftの技術をサポートするタイトルでのみ動作する。
典型的なシナリオでは、ゲームのテクスチャはローカル・ストレージ・デバイスに保存され、次にCPUがシステム・メモリで解凍する。
だが、RTX IOとDirectStorageは、CPUを完全にバイパスし、GPUが代わりに解凍を実行することを可能にする。NVIDIAによれば、この作業は「何十ものCPUコア」がオフロードされるのと同等であり、その結果、フレームレートが向上し、テクスチャのロードが速くなり、テクスチャパックのサイズが小さくなるのだ。
Portal: Prelude RTXでは、RTX IOの追加により、ゲームのテクスチャパックインストールサイズを44%縮小できたとしている。NVIDIAによれば、これにより理論的には、4Kテクスチャをロッシーフォーマットで即座にストリーミングできるようになるという。最近、AAAゲームのサイズが膨れ上がっており、インストールに100GB以上のストレージ容量を必要とするゲームもあるため、これは興味深いメリットだ。NVIDIAによれば、Portal:Prelude RTXのテクスチャは元々32GBだったが、この技術のおかげで18GBになったとのことだ。
新しいPortalゲームと一緒にリリースされたGeForceドライバ(バージョン536.67)には、CPUの代わりにGPUに解凍を指示するRTX I/Oコールが含まれていいる。RTX IOはRTX Remixソフトウェアスイートに追加され、開発者はこれを追加してクラシックPCゲームに高解像度テクスチャを追加できるようになる。RTX IOはDirectStorageを通じてDirectXをサポートし、拡張機能を通じてVulkanをサポートする。今のところ、RTX IOは無料のゲーム「Portal」でのみサポートされているが、今後さらに多くのゲームで見られる様になるだろう。
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