QualcommがMobile World Congress(MWC) 2022において、新しいオーディオコントローラIC「S3(QCC307x)及びS5(QCC517x)オーディオプラットフォーム」を発表した。
2021年初めに発表したOEM向けのワイヤレスオーディオソリューション、Snapdragon Soundエンドツーエンドプラットフォームを拡張したものとなり、ハイレゾBluetoothオーディオとBluetoothLEオーディオをサポートし、イヤホンのステレオ録音、68ミリ秒の低遅延ゲームモード、および第3世代のアダプティブANCをサポートしている。
S5およびS3サウンドプラットフォームは、従来のBluetoothと新しい低エネルギー(LE)オーディオ技術標準を組み合わせることで、従来製品に比べて演算性能が2倍に強化しながら20%消費電力が下がっており、最高のワイヤレスイヤフォン、ヘッドホン、およびモバイルデバイスを使用して音楽を聴くときのオーディオ品質を大幅に向上させているとしている。また、Bluetooth LEオーディオ機能により、無制限の数のデバイスへのブロードキャストと、安全な環境でのオーディオストリームの共有が可能になる。
Qualcommの音声、音楽、ウェアラブル関連副社長兼ゼネラルマネージャーであるJames Chapman氏によると、これらのオーディオICは、QualcommのSnapdragon 8 Gen1、FastConnect 6900、および新しい7800サブシステムを利用することで「究極のワイヤレスサウンド体験を提供出来る」としている。
音質に関しては、16bit/44kHzのCD音質をロスレスでワイヤレス転送が可能になっている。また、ハイレゾ24bit/96kHz、HDの24bit/48kHzにも対応しているということだ。32kHzの超広帯域音声通話品質についてもアピールしている。
また、S5及びS3は、ゲーミングモードと呼ばれる、68msの超低遅延モードも搭載しており、これは、前世代のものよりも25%低い性能になるという。
このほかにも、第3世代のQualcomm Adaptive Active Noise Cancellation(ANC)により、高性能ノイズキャンセリング機能を標準でサポートしている。また、イヤホンを使用してコンテンツをステレオサウンドで録音することもできるという。
Qualcommは、2022年後半の搭載製品発売に向け、メーカーに対して既に商品のサンプリングを実施しているとのことだ。
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