スマートフォン用チップメーカー最大手のQualcommが、カリフォルニア州で1,258人の従業員を解雇する予定であることが明らかになった。人員削減の対象となるのは、Qualcommのサンディエゴとサンタクララの施設で、12月13日頃に実施される予定だ。レイオフは同社の全従業員の2.5%に相当する。
レイオフは、カリフォルニア州雇用開発局への申請で明らかになった。影響を受ける職種は、エンジニアリング、法務、人事、その他の部門に及ぶ。Qualcomm幹部によると、今回のレイオフは、収益の減少と需要の軟化に対応するためのコスト削減策の一環だという。
Qualcommは、世界的なスマートフォンの売れ行きの鈍化に伴い、収益の圧迫を感じている。また、アナリストのing-Chi Kuo氏は、Huaweiが来年以降の注文をQualcommのチップから国内サプライヤーにシフトする可能性があると報じており、主要顧客を失う可能性にも直面している。
Akash Palkhiwala CFOは、先月の決算説明会で、経済の不確実性が続いているため、さらなるコスト削減を実施すると警告した。Palkhiwala CFOは、業界のファンダメンタルズが改善されるまで積極的に経費を削減することを意味すると述べた。
Qualcommの今回のレイオフは、Intel社やMicron Technology社など他のチップメーカーに続くものだ。Intelは8月、カリフォルニアのオフィスで300人以上の従業員を解雇する予定だ。Micronも従業員の10%、約4,800人を削減し、2023年初頭に賞与を停止した。
このニュースは、PC向けの新しいSnapdragon Xチップの発表に続くものだ。同社は今週初め、今後のPC向けチップのブランド名を8cxからSnapdragon Xシリーズに変更することを明らかにした。
一方、Qualcommは先月、Appleが2024年、2025年、2026年に発表する製品向けにSnapdragon 5G Modem-RF Systemsを提供すると報じた。Appleが2024年のiPhoneで自社開発の5Gモデムの使用を開始すると広く予想されていたが、開発は難航しているようで、Qualcommとしては渡りに船と行った所だろうか。
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