Microsoftは、M1およびM2プロセッサを搭載したMac上でWindows 11を実行することを公式に許可している。本日、”Options for using Windows 11 with Mac® computers with Apple® M1® and M2™ chips” というタイトルの新しいサポートページが公開され、その方法について詳述している。
公式に承認されたソリューションのひとつはParallels Desktopを使う方法、もうひとつはWindows 11を搭載したMacをWindows 365 クラウド PC機能に接続する方法だ。
Boot Campがなくなってから、MicrosoftがMacユーザーにWindowsのガイダンスを提供するのを見るのはこれが初めてだろう。一般的には、ビジネスユーザーにのみ向けているようだ。
Windows 365 クラウド PCは現在、ビジネスプランとエンタープライズプランがあり、1ユーザーあたり月額4,210円から利用できる。この場合、Software-as-a-Serviceを通じて、Windows 11をMac(または任意のデバイス)にストリーミングすることができる。この利点は、Windows 365がネストされた仮想化を提供しているため、エミュレータを実行でき、AmazonアプリストアからAndroidアプリを実行するなど、仮想化を必要とする機能で完全な互換性を得ることができることだ。
Parallels Desktop 18を使う方が多くの人にとって簡単かもしれないが、家庭や学生向けのスタンダード版は年間10,400円から、プロフェッショナル版とビジネス版のサブスクリプションサービスは年間11,700円、14,700円となっている。Microsoftによると、Windows 11 ProとWindows 11 EnterpriseのArm版を実行するために認可されているという。
Arm版のWindows 11は、MacでもWindows用に設計されたPCと同じように多くの制約がある。”Arm版のWindows 11には、DirectX 12またはOpenGL3.3以上に依存するものを含め、さまざまな種類のハードウェア、ゲーム、アプリを使用する能力に影響を与える可能性のある制限があります “とサポートページには書かれている。つまり、Arm版Windows 11では、M2 MaxのGPUコアをゲームに使うことは出来ないようだ。
しかし、Parallels Desktopを使用すると、ネストした仮想化ができないため、Windows Subsystem for AndroidやLinux(AmazonアプリストアからAndroidアプリを実行したり、WindowsでGNU環境を実行する)、Windows Sandboxや仮想化ベースのセキュリティ(VBS)によるOSからのメモリ分離ができないことになる。
さらに、WindowsのMicrosoft Storeにある32ビットArmアプリは、M1およびM2プロセッサを搭載したMacでは動作しない(AppleはmacOS Catalinaで32ビットアプリのサポートを停止した)。しかし、Microsoftは、32ビットのArmアプリは “WindowsのすべてのArmバージョンで非推奨の状態にある”と述べている。理想はMacで64ビットArmアプリを実行することですが、x64やx86アプリをエミュレートすることも可能だ。
Microsoftがなぜこのページを公開したのかは不明だが、MacでWindows 11を動かす方法が公式に認められていることを明示するためだろう。だが、身も蓋もないが、やはりWindowsを利用したいならば、素直にMacで利用することはやめるのが賢明だろう。
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