Metaは、同社の販売するVRヘッドセット「Meta Quest 2」において、これまで490MHzに制限されていたGPUのクロック周波数が、新たに525MHzまで利用できるようにするアップデートを提供すると発表した。この“7%”の性能向上により、描画品質を大幅に下げることなく、目標フレームレートを維持することに繋がるとのことだ。
この変更は、v49アップデートの提供により有効となる。また、開発者側でのコーディングや統合は必要ないとのことだ。Metaの「ダイナミッククロッキングシステム」は、アプリが恩恵を受ける事を検出すると自動的に適用され、アプリ内の高いパフォーマンスが必要な場面で、自動的にクロック周波数を上げるように動作する。
ただし、クロック周波数が上がると言うことは、消費電力が増大すると言うことなので、実際のバッテリー持続時間にも関わってくるが、それに関するMetaからの言及はない。
また、アップデートの時期についてもMetaは12月初旬にv47をリリースしたばかりなので、このアップデートが利用できるまでには少し待つことになるかも知れない。
最近はMetaにとって悪いニュースばかりが続き、同社のVR事業の将来について人々から疑問の声が投げかけられる状況だった。先日には、John Carmack氏が退社し、VR事業にとっては重要な柱が失われたばかりだ。同氏は、「驚くほどの効率の悪さに腹が立つ」とまで述べ、同社を批判していた。
だが、Meta Quest 2自体は素晴らしいデバイスである事に変わりはない。今回のアップデートにより、更なるユーザー体験の向上が見込まれる。価格が上昇したのは残念だが、年末年始の休みにVRを初めてみるならば、最もオススメなのは今現在もMeta Quest 2であることは間違いないだろう。
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