M3 MacBook Airが登場したことで、M3 MacBook ProとM3 MacBook Airのどちらを購入するか迷う方が増える事が予想されるが、同じチップを搭載していても、冷却ソリューションの差により大きな差が出ることは認識しておいた方が良いだろう。それは性能面だけではなく、実際の使用シーンでの不快感にも繋がるものだ。
Appleの最新MacBook Airは13インチ及び15インチのどちらもファンレス設計となっている。これはその特徴でもある薄型の筐体を実現することや、静音動作に繋がるが、一方でパフォーマンス上でのデメリットも伴う物だ。
M3 MacBook Airでは内部の最も熱いコアが摂氏114度を何度も記録し、負荷がかかると、CPUとGPUの平均温度はそれぞれ107度と103度でピークに達したという。その結果、筐体自体も最も熱いところで摂氏46度を記録し、実使用では不快なレベルにまで達したようだ。
ここまでの高温はもちろんプロセッサの故障に繋がる可能性もあり、M3 MacBook Airはストレステスト中、周波数と消費電力を徐々に下げていった。
そして、これは処理能力の低下を意味する。M3 MacBook Air 15インチとM3 MacBook Pro 14インチを3D Mark Wildlife Extreme Stress Testで比較したところ、以下のようにMacBook Proよりも26%低下するという顕著な差が出ている。
M3 MacBook Airは確かにオーバーヒートし、信じられないほど高温になるが、実際にこうしたストレスのかかる高度な処理を継続的に行う事を想定した物ではないことには注意が必要だろう。オフィスツールや簡単な写真編集程度ならば十分なパワーを有しているが、高度な動画編集を多用するような、高いパフォーマンスを継続して維持するには、MacBook Proが必要になる。ここら辺が選択のポイントになるかも知れない。
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