米国の高級電気自動車メーカーLucid Motorsは、英国のスポーツカーブランドAston Martinが将来生産する電気自動車用モデルにパワートレイン部品を供給するための提携を結んだと発表した。英国を代表する高級自動車メーカーは、2025年に“超高級な高性能”電気自動車を発売することを目指している。また、Lucidが他の自動車メーカーに部品を供給する事は今回が初めてとなる。
Aston MartinのLawrence Stroll会長は、「Lucidとの供給契約は、Aston Martinの将来のEV主導の成長にとって画期的なものです。当社の戦略と要件に基づき、Lucidを選択し、将来のBEV製品のために、業界最高の性能と最も革新的な技術へのアクセスを得ることができました」と、述べている。
Aston Martinは、「競争的プロセス」を経てLucidを選択し、超高性能ツインモータードライブユニット、バッテリー技術、オンボード「Wunderbox」充電ユニットなど、Lucid独自の電動パワートレイン技術を採用すると述べた。この技術により、トルクベクタリング、熱交換器技術、高出力用にアップグレードされたバッテリーシステムなどの機能が可能になる。
この契約はLucidにとって初めてのことで、サプライヤーとして活動し、収益源を多様化するチャンスでもある。
Lucidは、高級EVの納期を守り、十分な需要を喚起することに苦労しており、収益面でも常に失敗を繰り返してきた。Lucidは3月、従業員を18%削減した。
契約条件では、Aston MartinはLucidに段階的に現金を支払い、Lucidに3.7%の株式(約28,352,273株の普通株式)を与える。株式と現金の総額は約2億3,200万ドルに達する。
Aston Martinが他社の技術に頼るのは初めてではなく、すでにMercedes-Benzのエンジンやその他の技術を使用している。中国の吉利汽車は最近、Aston Martinへの出資比率を17%増やした。
Stroll CEOは声明の中で、「Mercedes-Benzとともに、われわれは今、電動化戦略を実現するために行っている社内開発と投資をサポートする2つのワールドクラスのサプライヤーを得ました。最近発表された吉利汽車との長期的パートナーシップにより、我々はまた、彼らの幅広い技術と部品、そして重要な戦略市場である中国に関する深い専門知識を利用する機会を得ることになります」と、述べている。
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