以前、Samsungが自社のテレビでNFT(non-fungible tokens)のやりとりを可能にすると発表してからわずか数カ月、今度はLGが同様の試みを発表した。LG Art Labと呼ばれる同社の新しいNFTマーケットプレイスでは、テレビから「高品質のデジタルアート作品を購入、販売、楽しむ」ことができるという。
今のところ、webOS 5.0以降を搭載したLGテレビを持つ米国のユーザーのみが、テレビのホーム画面からダウンロードできるこのアプリにアクセスできる。このポータルを通じて、LGのNFTドロップで提供されるデジタル作品を売買することができるとのことだ。9月22日に行われる最初のドロップでは、彫刻家Barry X Ball氏によるメタリックな外観のNFTのセットが登場する予定だ。
だが、このタイミングでの発表は、果たしてタイミング的にどうなのだろうかと言う気もする。暗号通貨全体にどこか“オワコン”的な雰囲気が漂い始めており、実際にOpenSeaの日々の取引量から判断すると、一般の人々はNFTへの興味を急速に失っていることが見て取れる。8月28日時点での、NFT取引量は500万ドル相当となり、わずか数カ月前の2022年5月1日に記録した4億575万ドルから99%も減少しているのだ。同じ期間に、最も人気の高いNFTコレクションのフロアプライスも低下している。5月の初め、Bored Ape Yacht Clubトークンは少なくとも153.7Eth(当時のイーサリアムの価値で約434,000ドル)だったが、8月28日には、73Eth、つまり10万5000ドルで購入できるようになっており、4分の1まで価値が下落している。
LGは、アーティストからのNFTを「月単位」で追加し続けるとしており、購入したNFTはLG Art Labアプリから閲覧できるようになるという。Samsungは手に入れたNFTを、テレビを使っていないときに表示して見せつける機能を搭載しているが、LGも同様の機能を搭載するようだ。
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