Intel、決算はPC需要減速の煽りを受けアナリスト予測を下回る

masapoco
投稿日 2023年1月27日 11:17
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Intelが第4四半期決算を発表したが、結果はアナリストの予想を下回り、同社がが需要の鈍化に苦しんでいることが明らかになった。

Intelは、3月31日に終了する現在の第1四半期に、1株あたり15セントの調整後損失を計上する見込みだと述べている。アナリストらは第1四半期に1株当たり24セントの利益が出ると予想していた。既に時間外取引で、Intelの株価は8.4%安の1株27.25ドルとなっている。

Intelの発表によると、第4四半期の売上高は140億ドルで、アナリストの予想144億ドルに対し、10億ドルだった。調整後の1株当たり利益は、予想の19セントに対し、10セントとなった。

データセンター・AI部門の売上高は43億ドルで、1年前の64億ドルから33%減少したが、アナリストの予想の40億ドルを上回った。クライアントコンピューティング部門の売上高は66億ドルで、1年前の103億ドルから36%減少したが、予想の74億ドルを上回った。

第1四半期、Intelは売上高を予想140億ドルに対し、105億ドルから115億ドルと発表した。売上総利益率は39%、損失は1株当たり15セントになる見込み。アナリストは45.5%と見ていた。長期的には、Intelは粗利益率を51%に戻したいと考えている。

IntelのMobileye部門の売上高は5億6500万ドルで、1年前の3億5600万ドルから59%増となった。同部門の営業利益は、前年比71%増となった。Intelの新しい加速システムおよびグラフィックスグループの第4四半期の売上高は2億4700万ドルで、前年同期の2億4500万ドルから1%増加した。また、Intelのファウンドリサービスは3億1900万ドルで、前年同期の2億4500万ドルから30%増となったとしている。グラフィックスグループとファウンドリーグループはともに赤字だ。

営業収益が36%という大幅な落ち込みを見せたものの、Intelのコンシューマグループは、営業ベースでかろうじて黒字を確保した。しかし、営業利益が7億ドル程度であることを考えると、これは実に小さな勝利である。

ご存じであろうが、コンシューマー向けPCの売上が減少しているのは、パンデミック時にすでに多額の費用をかけて自宅のシステムをアップグレードしたため、アップグレードが不要になった可能性があるからだ。

Gartnerその他の調査によると、第4四半期のPC出荷台数は全世界で過去最悪の減少した。この不況の中、Intelは、チップ製造に多額の投資を行っている。これは、供給不足が蔓延していたパンデミック時には、理に適った行動の用にも思えたが、いざ景気後退と需要の減少が始まった現在の状況を考えると、間違いなく危険な行動だ。

それでも、Intelはオハイオ州に200億ドルの工場を建設中であり、米国内の電子機器インフラと製造への投資を目的とした540億ドルの措置である「CHIPS and SCIENCE」法の恩恵を受けることを望んでいる。これらはすべて、チップの製造が米国とIntelの両方にとって戦略的に重要であるという賭けである。しかし、Intelは、この法案を通じてどれだけの資金を手に入れることができるのか、まだわかっていない。

「適切なサイジング」について、Intelはまだ、30億ドルの節約に役立つという以上の、従業員への影響を具体的に述べていない。2025年までに80億ドルから100億ドルの節約になる可能性がある。Intelは、第1四半期以降の長期的なガイダンスを提供するつもりはないとしている。同社は、キャッシュフローを管理しているという。

第4四半期には、デスクトップ用「K」プロセッサーと「Intel Z790」チップセットを皮切りに、第13世代Intel Coreデスクトップ・プロセッサー・ファミリーが利用できるようになった。

Intelは、第3四半期の131,500人、1年前の121,100人からわずかに増加し、131,900人の従業員で四半期を締めくくった。CEOのPat Gelsinger氏はアナリスト向け電話会議で、同社のSapphire Rapidsチップに対する需要は旺盛で、顧客からの信頼も高まっていると述べた。Intelはシェアを落としているが、Gelsinger氏は「インストールベースはIntelとともにある」と述べた。

さらに、「我々はつまずいた。シェアを失ったのだ。」と述べている。しかし、同氏は、Intelが長期的にシェアを回復する態勢にあると述べた。同氏は、Intelが2022年の市場でシェアを失ったことを認め、今年は新しいチップを投入するため、より良い製品でそれに対処するとした。

Gelsinger氏は、Intelが技術的なリーダーシップを取り戻すと信じており、そのための設備投資も行うだろうと述べた。しかし、予想よりも低い現在の需要に基づく投資については、下方修正していると指摘した。また、クラウドよりもエンタープライズや中国が急速に復活すると考えているという。


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