アナリスト企業IDCは、今年の世界のスマートフォン出荷台数の予測を修正し、市場の回復が従来の予想よりも遅くなると考えていることを明らかにした。今年の世界のスマートフォン出荷台数は、1.1%減の11億9000万台と予想されている。IDCは前回の予想で、出荷台数が2.8%増加すると予想していた。現在、本格的な市場回復は2024年まで見込めないとしている。
IDCのMobility and Consumer Device TrackersのリサーチディレクターであるNabila Popal氏は、次のようにコメントしている。
“コスト増と消費者需要の継続的な課題により、OEMは2023年についてかなり慎重になっている。中国からは、最近の再開でようやく良いニュースが出てきたものの、まだ多くの不安や信頼の欠如があり、その結果、慎重な見通しとなっています。しかし、先進国市場ではリフレッシュサイクルがかなり溜まっており、また新興国市場でもスマートフォンの普及余地があるため、長期的な安定成長を促進できるため、こうした短期的な課題を乗り越えれば、2024年には世界市場が再び成長すると引き続き確信しています。”
今年の出荷台数は、iOSデバイスよりもAndroidデバイスの方が割合として大きく減少すると予想されている。IDCによると、Android端末の出荷台数は1.2%減少するのに対し、iOS端末の出荷台数は0.5%減少するとのことだ。これは、多くのAndroidデバイスがその低価格のために購入され、これらの低〜中レンジのデバイスに興味を持つ人々は、世界中の国々で生活費を引き上げている猛烈なインフレを考えると、単に今年、新たにスマートフォンを購入する金銭的な余裕がないという事実に起因している可能性がある。
これはスマートフォンメーカーにとっては悪いニュースだが、一部ではポジティブな面もある。それは、今年、5Gデバイスが出荷されるスマートフォンの62%を占めるようになり、折りたたみ式スマートフォン市場が成長を続けていることだ。また、スマートフォンの平均販売価格は、2022年には334ドルから415ドルに上昇しているが、この数字は今年減少に転じ、376ドルに達するだろうとも述べている。
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