Qualcomm(クアルコム)がApple(アップル)のデスクトップ向けチップ「M」シリーズ打倒を目指して、買収したNuvia(ヌビア)のテクノロジーを用いて高性能なデスクトップ向けチップを開発していることは既に何度かお伝えしているが、このチップの具体的な構成が初めて話題に上っている。
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このたび、暗号解読者兼リーカーのKuba Wojciechowski氏が、2024年に登場するとされるQualcommの新しい「デスクトップ」チップの詳細と思われる情報を初めて明らかにした。Wojciechowski氏によると、このプロセッサはコードネーム「Hamoa」と呼ばれ、最大12個のCPUコアを搭載する可能性があるとのことだ。具体的には、8つのパフォーマンスコアと4つの効率化コアを搭載する可能性があるとしている。
Wojciechowski氏は、このQualcommの新しいチップは、NuviaのPhoenix CPUをベースにした自社コアを搭載し、AppleのM1シリコンと同様のメモリとキャッシュ構成を持ち、「極めて有望な」性能になると付け加えている。
ちなみに、Nuviaは以前、Phoenix CPUがRyzen 4700U Zen 2プロセッサよりも優れたシングルコアのGeekbenchスコアを実現し、消費電力も少ないと主張していた。また、Apple A13のようなものよりもはるかに優れたパフォーマンスを提供するようだ。その後、ライバル各社がより新しいプロセッサを提供している事から、これはあくまでも“当時は”という比較になるが、それでもPhoenixチップは確かにQualcommのCPU開発にとって、有望なテクノロジーを提供すると見られる。
以下は2020年に提供されたスライドだが、他社に比べて圧倒的な性能を示しているのは印象的だ。
Wojciechowski氏はまた、HamoaがディスクリートGPUをサポートすると断言しており、おそらくPCメーカーが独自のグラフィックカードをセットアップすることが可能になると思われる。これは、Adrenoグラフィックスを統合した現在のSnapdragon PCチップから大きな路線変更となる。
ちなみに、Wojciechowski氏は、次期スマートフォン向けチップのSnapdragon 8 Gen 2が、1つのCortex-X3コア、4つのCortex-A715コア、4つのCortex-A510コアからなる1+4+3 CPUコア設計になると主張した。これは、今年初めにWeiboのリーカーが主張した、Cortex-A715コアのうち2つがCortex-A710コア2つに置き換わると主張したものと異なるが、果たして結果はどうなるだろうか?Snapdragon 8 Gen 2については、来週のSnapdragon Summitにて明らかになると見られている。
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