リークによると、MediatekのハイエンドSoC「Dimensity 9000」のより強力なバリエーションが開発中であり、Qualcommの次期Snapdragon 8 Gen 1 Plusに真っ向勝負を挑む形になりそうだ。
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改良版「Dimensity 9000」ではCortex-X2のクロック速度が向上
現在のDimensity 9000のCortex-X2(高性能コア)は3.05GHzで動作しているが、リーカーによると、改良版Dimensity 9000では3.20GHzで動作するとのことだ。TSMCに利用可能な新しい製造プロセスがないことを考えると、新しいSoCは、元のDimensity 9000と同様に、4nmアーキテクチャで大量生産されるだろうとのこと。4nmノードの優れた電力効率により、熱処理は十分対応可能だが、更に効率的な冷却方法を採用するかどうかはスマートフォンメーカー次第になりそうだ。
パフォーマンスコアのCortex-A710や高効率コアのCortex-A510に周波数の変更があるかは不明だ。またGPUの変更点についても言及されていない。ライバルと目されるSnapdragon 8 Gen 1 Plusのコア構成についても情報はほとんどないが、構成はそのままで周波数をアップさせる方向に進むことが予想される。
ちなみに、時期を同じくして、GeekbenchブラウザにもDimensity 9000の後継バージョンと思われるチップが登場しているが、こちらはまだ最適化が済んでいないのかスコアが振るわない。参考程度に見ておくのがいいだろう。
Snapdragon 8 Gen 1 PlusはTSMCの4nmアーキテクチャで量産されると言われているため、周波数の向上による発熱の問題は電力効率の良い製造プロセスで調整することが可能だ。ちなみに、過去の情報によるとQualcommはSamsungからパートナーシップを切り替え、Snapdragon 8 Gen 1の受注をTSMCに委ねたと言われている。理由として、Samsungが量産難に陥っており、その歩留まりは35%というひどいものであったことが大きいようだ。
一方、TSMCの歩留まり率は70%と良好との情報があり、MediaTekとQualcommの両方の注文を満たすのに問題はない模様。同じ製造プロセスを使って作られると言うことで、後は両者の回路設計の腕の見せ所になるだろう。2つのハイエンドAndroidスマートフォン向けチップセットが互いにしのぎを削り、Android界隈も賑わってきそうだ。
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