Appleは2021年にM1 Ultraチップを発表した際、先に発表したM1 Maxチップの端には、実は超高速コネクター「UltraFusionインターコネクト」が隠されていたことを明らかにした。これにより、2つのMaxチップを接合して1つのチップとして機能させることができ、M1 Ultraが誕生した。AppleはM2 MaxとUltraでもこのパターンを繰り返したが、新たな分析によると、M3 Maxではこのパターンが見られず、UltraFusionインターコネクトが見られないという。Appleによるこの方針の転換は、次期M3 Ultraチップでは何か大きな変更が起こる予兆かも知れない。
AppleがM3 Ultraを計画しているという情報は、YouTubeチャンネルMaxTechを運営するVadim YuryevがXにて投稿している。彼は、M3 MaxにはUltraFusionインターコネクトがないことを指摘しており、Appleが次のUltraチップで目指す方向性について多くの疑問を投げかけている。一説によると、インターコネクトを削除することで、Appleはノートブック用プロセッサに要求される効率への配慮から解放され、設計を自由にできるようになる可能性があると言う。つまり、UltraチップはStudioとProデスクトップにのみ使用されるため、効率コアはもう必要ないということだ。
これは、Appleが次のUltraチップ用に新たなカスタムシリコンを製造することを意味する。そして、それは巨大なものになるだろう。このチップはおそらくパフォーマンスとGPUコアのみを搭載し、さらに魅力的なのは、独自のUltraFusionインターコネクトを搭載し、Appleが以前キャンセルしたと報じられた、長い間噂されていた“Extreme”チップのために2つを組み合わせることができる可能性があることだ。
噂されているM3 Ultraは、これまでのようにM3 Max2つを連結してUltraFusionインターコネクトを経由してデータを渡す必要がないため、2つのダイをリンクさせるよりもスケールが良くなるが、巨大なモノリシックデザインになるだろう。そのため、AppleはMax SoCの2倍に制限されることなく、可能な限り多くのパフォーマンスとGPUコアを追加することができる。この方向性は、デスクトップ専用チップとしては理にかなっている。
ただし、このチップがあまりに野心的なため、おそらく今年後半になるであろうM4が発売されるまで登場しない可能性がありそうだ。そのチップはTSMCの3nmプロセスのままと予想されるが、性能と効率が改善された強化版が使用されるだろう。TSMCはまだ2nmチップを生産しておらず、2025年までリリースされないと予想されている。
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