OpenAIはついにAIによって、テキストから画像を自動生成する機械学習システム「DALL-E 2」のベータ版を公開した。擬人化したボーリングの玉や、真のバーガーキングまで作ったことで有名なこのAIは、今後数週間で100万人をウェイティングリストから招待する計画だ。
Tesla社のCEOでもあるElon Musk氏が設立したこの会社は、更に重要なことに、今後、DALL-E 2で生成されたすべての画像は、その作成者が営利目的で販売することができ、作成者はそのための完全な権利を所持すると発表している。
「本日より、ユーザーはDALL-E 2で作成した画像を商品化するための完全な使用権(転載、販売、商品化の権利を含む)を得ることができます」とOpenAIの声明は述べている。「これには、研究プレビュー中に作成した画像も含まれます。」
OpenAIのDALL-E 2のプレスリリースでは、この先進的な技術を、クリエイティブなプロセスを加速させ、インスピレーションを与える「パワフルなクリエイティブツール」として売り出している。しかし、すでに一部の人が指摘し始めているように、DALL-E 2を商品化することができれば、クリエイティブ産業にかなり大きな影響を与える可能性が高いだろう。
「これは絶対に正気の沙汰ではない。構図、照明、色彩の理解には驚かされる。このツールがどのように使われ、アーティストやクリエイターにとってどのような意味を持つのか、権利が開放された今、考えなければならないことがたくさんあります。」と、このソフトウェアを使用したというあるTwitterユーザーは書いている。
同社のプレスリリースによると、このソフトウェアは、映画の絵コンテから児童書の挿絵に至るまで、様々なプロジェクトに使用されると、既にユーザーから報告があるとの事だ。しかし、AIへのアクセスは、例えばクリエイティブなプロジェクトのためにイラストレーターやグラフィックデザイナーを雇う資金がない人々にとっては信じられないようなツールになるかもしれないが、アーティストの雇用についても変えてしまう可能性がある。
とはいえ、DALL-E 2へのアクセスは、個々のアーティストがより簡単に、より速く、自分の作品を作り、複製し、現金化することを保証するかもしれない。
NPRによると、同社はこれまで、悪質な業者がこのツールを使って誤った情報を流したり、偏った、憎い、あるいは不快な画像を作成したりすることを恐れて、製品の公開を差し控えてきたようだ。
結局のところ、どのような波及効果があるのかはまだわからない。とりあえずはウェイティングリストに登録して、どんな画像を作ろうか考えるとしよう
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