オンラインデザインプラットフォームの「Canva」は、クリエイティブ・ソフトウェアの「Affinity」を買収した事を発表した。Affinityは、CanvaのライバルであるAdobeの製品群に対抗しうる素晴らしい製品を持っており、WindowsとmacOS、iPadOSのクロスプラットフォーム互換性によって評価されている。Canvaの共同設立者兼COOであるCliff Obrecht氏は、この買収は現金と株式の組み合わせであり、「数億ポンド」と評価されるとBloombergに明かした。
Affinityは、写真編集、パブリッシング、イラストレーション・ソフトウェアの強力なポートフォリオで知られている。今回の買収により、Affinityの90人規模のチームはCanvaに移籍することになる。
約10年前にオーストラリアにて設立されたスタートアップのCanvaは、Adobeの強力なライバルとして頭角を現し、非専門家向けのユーザーフレンドリーなデザインツール一式を提供しながらも、プロが使用するのに十分なパワーを備えている。現在、1億7500万人以上のユーザーを抱え、年間収益21億ドルを上げている。特にこの1年半は、AIを活用した新機能のおかげで、そのうちの9000万人もの急増を見せている。
Obrecht氏は、同社は高い可能性とチャンスを秘めた市場において、「有機的な成長をさらに倍増させる」ことを目指していると述べた。Canvaは昨年、ロンドンに欧州本社を設立し、AIスタートアップのKaleido.aiや画像プロバイダーのPexelsやPixabayなど、欧州の企業を買収している。
一方Adobeも、200億ドル規模のFigma買収案件が決裂した後、同社のスイート製品に新しい生成AI機能を追加し、競争力を高めている。Adobeは長い間、メディアやグラフィックのプロにソフトウェアを提供する市場のリーダーであり、Canvaが頭角を現してはいるものの、依然として支配的な地位を保っている。
Canvaは、投資家に反して、IPOの見通しについて沈黙を守っている。しかしObrecht氏は、同社が最近、株式の売出しによって15億ドルを調達したことを付け加えた。
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