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オランダの半導体製造装置大手ASMLと米チップ製造大手のIntelは、世界初のASMLのHigh-NA(開口数)リソグラフィ装置を稼働させ、正常に動作する事を確認する「ファーストライト」に成功した。今回の出来事は、まさに半導体業界にとっての分水嶺であり、チップ製造の新時代の幕開けとも言える出来事だ。

ASMLは今週、新しいHigh-NAマシンを使って「ファーストライト」を達成したと発表した。Reutersによると、Intelも技術会議の討論でこのニュースを確認したという。現在、High-NAマシンは世界に2台しかない。1台はオランダのASMLの施設にあり、もう1台はIntelのオレゴン工場で組み立てられている。ASMLによれば、”ファーストライト”の達成は、マシンの光源とミラーがウェハー上に集光するように適切にアライメントされたこと、すなわち “レジストにおけるウェハー上のファーストライト”を意味する。

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(Credit: ASML)

これは、TwinScan EXE:5000と名付けられたASMLの新型装置にとって重要な成果である。TwinScan EXE:5000は開口数 0.55 の投影光学系を備えており、1 回の露光で最小8nmの解像度を達成できる。ちなみに、既存のEUV装置では1回の露光で13.5nmの解像度を達成できる。これにより、TwinScan EXE:5000ではマスク作成に必要なパス数が減り、ウェハーの生産量が増加し、露光回数が減ることで欠陥が発生する可能性が低くなる。これらの新しいHigh-NA装置は、今後数年間で、先端チップ製造の新しい標準になると期待されている。しかし、SamsungとTSMCは、光源に対応するために既存の工場を再構成する必要があり、また、それぞれ4億ドル近いコストがかかると言われているため、まだ採用に踏み切っていない。

Intelは、オレゴンで最初のHigh-NAマシンを組み立てており、2026年に投入予定のIntel 14Aで導入すると表明していると伝えられている。TSMCは、2nmと1.4nmのプロセス・ノードでは既存のLow-NA EUV装置を使用し、何年も後の1nmに到達した時点でHigh-NAに切り替える計画だと報じられている。Intelはこの面でファウンドリ事業のキングであるTSMCに対して、大きなアドバンテージを得ることができる。ただし、Intelが数年以内に満足のいく歩留まりで正しく動作させることができればの話だが。


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