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Appleは、2月2日に満を持して米国で発売する空間コンピュータ(と同社が呼ぶ)「Vision Pro」について、購入検討者向けにApple Storeでのデモを計画しているが、同社はこのデバイスでの体験を台無しにしないように、個々のユーザーの状態に合わせた細かなカスタマイズを行った後に、20~25分の長尺のデモが提供されるという。BloombergのMark Gurman氏がその内容を詳述している。

Gurman氏によると、デモはApple Storeの従業員がユーザーの顔をスキャンし、Vision Pro用のライトシール(目の周りを覆う遮光パッド)を選ぶことから始まる。視力矯正が必要な人の場合、店舗に新設された特殊な装置でレンズをスキャンし、処方箋を調べる事も行うという。Apple Storeにはこの視力矯正に対応する為に、常時“数百種類”のレンズが備えられており、従業員はこうした調査から得られた情報を元に、Vision Proに顧客にあったレンズとシールを装着し、デバイスの使い方(持ち方も含む)を説明する。

すべての準備が整ったら、次はVision Proのインターフェイスについて従業員から説明がある。このセッションでは、ヘッドセットの持ち方から視線検出やジェスチャーまで、多岐に渡る。顧客がヘッドセットの操作に慣れた後、25分のデモセッションが開始されるのだ。デモは以下の通りだ。

  1. ユーザーは写真アプリに誘導され、店頭でAppleの他のデバイスにプリロードされているものと同様の静止画を見ることができる。続いて、パノラマ撮影の例が表示される。
  2. それからデモはさらに面白くなる。Appleが空間写真と呼ぶ3D画像(この場合、ピニャータを叩く子供の写真)と空間ビデオ(誕生日パーティーの映像)を見ることができる。
  3. デモの次の部分では、このデバイスをコンピューターやiPadの代わりとして使う方法が紹介される。複数のアプリのウィンドウを空間に配置したり、Safariブラウザでウェブページをスクロールしたりする方法が説明される。
  4. 続いて、野生動物や海、スポーツなどの3Dムービーが紹介される。また、綱渡りをしているような気分にさせる迫真のシーンもある。

これらは全て快適なVision Proの快適な利用を印象づけるためのものの様だが、もちろん購入に際しては必要ない。AppleはオンラインでもVision Proの販売を行う様だが、空間センサーの付いたiPhoneやiPadの専用アプリで顔をスキャンし、正しいヘッドストラップを選択する必要がある。また、視力矯正が必要な場合は自身の状態を把握する為の処方箋も必要だ。ただし、Apple は依然として、Apple Store で Vision Pro ヘッドセットを試すことを推奨している。

とはいえ、ここまで行ってもVision Proについて30分の使用で頭が疲れて汗をかいたとの従業員からの報告もあるようだ。

Appleはこれに対処し、長時間の着用でも快適さを得られる再設計されたバンドも用意しているが、店頭デモでは提供されない。

そもそもの需要に関してもAppleは消極的だ。Appleは発売時に最大80,000台、2024年全体でも50万台のVision Proしか用意していないとの報告もある。

これに関して、品薄である事からの飢餓感を煽り、人々のVision Proへの熱狂を呼び起こす事に繋がるかどうかと言えば、恐らくそれはないだろう。多くの人はまずこうしたデバイスを試さずに購入することはないだろうし、3,500ドル(50万円)以上もするデバイスで何が出来るのか、Appleが提示する体験も微妙なものだ。海外の一部の熱狂的な体験談を目にするに付け、実際に体験すれば全く見方が変わる可能性も考えられるが、そのためにもAppleはデモに細心の注意を払っているとも言える。

日本での発売はまだ先だが、実際にVision Proが発売され、殺到するであろうアーリーアダプターやインフルエンサー達の反応を見て、購入を考えてからでも遅くはなさそうだ。


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