「Android 13」正式版がついにリリース

masapoco
投稿日 2022年8月16日 15:45
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7月にベータ版第4弾がリリースされたAndroid 13」だが、8月16日(日本時間)ついに正式版がリリースされた

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この記事の要点
  • GoogleはAndroid 13の正式版をリリースした。
  • 現時点では利用できるのはGoogle Pixelフォンに限られる。

Android 13 正式版がリリース

Googleから明らかにされていたAndroid 13のリリーススケジュール表通りに、本日新たなAndroidがリリースされた。

昨年登場した大規模なデザイン変更に比べ、GoogleはAndroid 13では洗練とわずかな新機能に注力しており、本日より対応するPixelフォンに展開される。

Android 13をインストールするには

Android 13に対応したGoogle Pixel端末は?

対象のPixelスマートフォン

  • Pixel 6 Pro
  • Pixel 6
  • Pixel 5a 5G
  • Pixel 5
  • Pixel 4a (5G)
  • Pixel 4a
  • Pixel 4 XL
  • Pixel 4

Google PixelにAndroid 13をインストールする方法

Google PixelスマートフォンにAndroid 13をインストールする最も簡単な方法は、システム内蔵のアップデートツールを使用することだ。デバイスにアップデートをダウンロードさせるには、「設定」>「システム」>「システムアップデート」にアクセスする。「アップデートを確認する」ボタンを1回押せば、アップデートがダウンロードされる。

Android 13の新機能一覧

新しいAndroid13プライバシー機能

プライバシーとセキュリティについて、Googleはこれまで以上に重要に考えている。新しいAndroidがリリースされるたびに、同社はオペレーティングシステムをより安全に、そしてプライバシーに関わる重要な部分に関して、より多くのユーザーが制御できるようにする。Android 13もその流れを踏襲している。

新しいフォトピッカー

Android 13における変更の1つとして、新しい安全な「フォトピッカー」がある。

これまではAndroidアプリとドキュメントを共有する場合、ポップアップするドキュメントピッカーは最も安全な機能となっていた。アプリがすべてのドキュメントにアクセスできるわけではなく、選択したドキュメントだけにアクセスできるからだ。

それに対して、フォトピッカーはこれほど安全ではなかった。だが、Android 13では状況が変わる。実際の動作は下のGIF画像の通りだ。

Android 13で導入される新しいフォトピッカーはAndroid OS自体に直接組み込まれるため、ローカルストレージとクラウドストレージの両方の写真をアプリケーションを簡単に選択できる。さらに、この新しいフォトピッカー表示するためにAndroid 13は必須ではない。Googleは、GooglePlayストアを通してすべてのAndroid 11およびAndroid 12のスマートフォン向けに提供する予定だ(Android Goベースの電話を除く)。

新しいWi-Fiパーミッション

新しいプライバシー機能として、Googleは新しいWi-Fiパーミッションを導入しています。これは、近くのWi-Fiデバイスとの接続でアプリが位置情報の許可を取得する必要性を減らすものだ。

これまでのWi-Fiパーミッションでは、近くのWi-Fiデバイスへのアクセスを必要とするアプリは、通常、位置情報のアクセス許可にもアクセスする必要があります。新しい「NEARBY_WIFI_DEVICES」ランタイム権限は、これらのアプリに、不必要な場所へのアクセスを必要としない新しいオプションを提供する。

Material Youデザインフレームワークの適用を拡大

Android 12から導入された新しいデザインフレームワーク「Material You」は、壁紙の色に合わせて端末全体のボタンやツールの色が統一される機能だ。適用すればアプリアイコンも統一できるようなっているが、Android 12では対応するのがGoogle製のアプリのみだった。これが、Android 13ではサードパーティアプリのアイコンにも適用できるようになる。

通知権限の確認

Android 13では、アプリの通知に関して新たな権限が追加されている。ユーザーがアプリをインストールした際に、今後アプリが通知を出すための許可をあらかじめユーザーから許可をもらう必要が出てくる。これまでは、アプリをインストールした後に不要だった場合は通知を無効にする必要があったが、今後はその作業がなくなるため、ユーザーにとって歓迎すべき機能の1つと言える。Android 12以前のアプリでは、システム側でアップグレードフローを代行するとのことだ。

開発者が権限をダウングレード可能に

アプリに以前付与された実行権限を、アプリの権限でダウングレードする機能が実装された。これは、一部のアプリで特定の機能を有効にするために、ユーザーから以前に与えられた権限が不要になったりした場合でも一度取得した権限を破棄することができなかった事から、ユーザーのプライバシー保護の観点から導入された機能だ。

コンテキスト登録されたレシーバの安全なエクスポート

Android 12 では、マニフェストで宣言された Intent レシーバのエクスポート可能性を宣言するよう開発者に要求していた。Android 13 では、システム以外のソースに対してレシーバーを登録する際に RECEIVER_EXPORTED または RECEIVER_NOT_EXPORTED フラグを追加し、コンテキスト登録型レシーバーにも同じことを行うことが推奨されている。これにより、必要でない他のアプリケーションがブロードキャストを送信するためにレシーバーを利用できないようにすることができる。Android 13 では必須ではないが、アプリの安全性を確保するためのステップとして、エクスポート可能性を宣言することが推奨されている。

日本語のテキスト表示を改善

Android 13では、日本語の表示に際し、これまでは対応していなかった文節単位やフレーズ単位でのテキスト折り返しに対応した。これにより可読性の向上が期待できる。

非ラテン文字の行の高さを改善

Android 13では、各言語に合わせた行の高さを使用することで、非ラテン文字(タミル語、ビルマ語、テルグ語、チベット語など)の表示が改善されている。新しい線の高さは、クリッピングを防止し、文字の位置を改善する。ただし、ラテン語以外の言語では、UIに影響が出る可能性があるため、新しい行間を使用する場合は、アプリのテストが必須だ。

テキスト変換APIの追加

Android 13では、新しいテキスト変換APIを利用することで、日本語や中国語などの表音文字を利用しているユーザーが、変換する前の文字で変換後の検索結果を受け取ることが出来る様になった。例えば、従来は、検索する際に、(1)地名やアプリ名などをひらがなで入力し、(2)キーボードでひらがなを漢字に変換し、(3)漢字で再検索して、(4)検索結果を取得する必要があったが、今回のテキスト変換APIにより、日本のユーザーは、ひらがなを入力するとすぐに漢字の検索結果を見ることができ、2と3のステップを省略することができる。

軽量カラーベクターフォント「COLRv1」の実装

Android 13は、ビットマップフォントに変わりCOLRバージョン1フォント(ベクターフォント)のレンダリングサポートを追加し、システム絵文字をCOLRv1フォーマットに更新する。COLRv1は、非常にコンパクトな新しいフォントフォーマットで、ベクターフォントなのでどのようなサイズでも素早く鮮明にレンダリングされる。ほとんどのアプリケーションでは、これだけで動作し、システムがすべてを処理する。アプリが独自のテキストレンダリングを実装し、システムのフォントを使用する場合は、オプトインして絵文字のレンダリングをテストすることが推奨される。

Bluetooth LE Audioのサポート

Android 13では、Bluetooth LE Audioを標準サポートするようになった。Bluetooth LE Audioは、従来のBluetooth音声規格(Bluetooth Classic)に代わるものとし策定された新規格だ。ユーザーは自分のオーディオを友人や家族と共有してブロードキャストしたり、ユーザーがバッテリー寿命を犠牲にすることなくHi-Fiオーディオを受信できるように設計されている。また、シームレスなデバイスの切り替えや、左右独立伝送なども可能となり、様々なユースケースに対応できる。

MIDI 2.0

Android 13は、USBを介してMIDI 2.0ハードウェアを接続する機能など、新しいMIDI2.0標準のサポートを追加している。

メディアファイルアクセスのよりきめ細かい権限

Googleはメディアに対してよりきめ細かい権限を導入することにより、ユーザーのプライバシーへの取り組みをさらに進めている。Android 13 ベータ1では、ユーザーは、ストレージアクセスを全面的に承認するのではなく、特定のメディアタイプにメディアアプリのアクセス許可を付与する必要が生じてくる。ただし、画像と動画の両方の許可をリクエストするアプリは、両方のダイアログを1つで表示するようになっている。

KeystoreとKeyMintでのエラーレポートの改善

キーを生成するアプリのために、KeystoreとKeyMintは、より詳細で正確なエラーインジケータを提供するようになった。java.security.ProviderExceptionの下に例外クラス階層を追加し、Keystore/KeyMintのエラーコードや再試行可能かどうかを含むAndroid固有の例外を提供する。また、キー生成、署名、および暗号化のメソッドを変更して、新しい例外を投げるようにすることもできる。エラー報告の改善により、キーの生成を再試行するために必要な情報が得られるようになるだろう。

予期せぬオーディオルーティング

メディアアプリがオーディオのルーティング方法を特定しやすくするために、AudioManager クラスに新しいオーディオルート API が追加された。新しい getAudioDevicesForAttributes() では、指定したオーディオの再生に使用できるデバイスのリストを取得できる。また、getDirectProfilesForAttributes()では、オーディオストリームを直接再生できるかどうかを理解できるようになっている。これらの新しい API を使用して、オーディオトラックに使用する最適な AudioFormat を決定することができるだろう。

ファイルアクセスの制御が細かく設定出来るようになった

Android 13では、アプリがアクセスできるファイルの範囲を制御出来るようになった。今までは、ファイルへのアクセスは、許可するかしないかの2択しかなかったが、これからは、アクセスを許可するカテゴリーやファイルの種類を決めることができるようになっている。

さらに、Android 13では、アプリの通知が改善されている。これからは、アプリからの通知について、アプリが事前にユーザーの許可を得た上で、どのような形で通知をするのか詳細にコントロールできるようになっている。

Googleは今年の後半、Android 13において、統一されたセキュリティとプライバシーの設定ページを導入し、デバイスのすべてのデータのプライバシーとセキュリティをそこで簡単に設定出来るようにする予定とのことだ。

Material Youの改良

GoogleはMaterial Youに新機能を導入している。今回のAndroid 13 Beta 2では、テーマの色をさらにカスタマイズできるようになった。カラーバリエーションを選ぶと、そのバリエーションがOS全体に適用され、壁紙やスタイルにアクセントを加えることができる。

加えて、Android 13では、アプリアイコンのカラーテーマ化がGoogleアプリ以外にも拡張されている。ユーザーは設定から「テーマ付きアイコン」のトグルをオンにすることで、対応するすべてのアプリをスマホの色に合わせることができるようになる。

メディアコントロールのデザイン改良

また、Android 13では、聴いている音楽に合わせて、アルバムのアートワークを活かして外観が調整される新しいメディアコントロールが登場する。

予期せぬオーディオルーティング

また、アプリ毎に、使用言語を設定できるオプションも導入されている。例えば、SMSアプリを英語で、他のアプリを日本語で表示させたいと言った事も出来る様になるわけだ。

タブレットなどの大型ディスプレイデバイスへの対応

Googleはタブレットや大きなスクリーンを対象としたアップデートを行っている。これまで以上にタブレットでの使用感が向上し、快適に使えるようになっている。改良はこれからも続くと言うことだ。

その他の機能

Android 13 の最初の開発者プレビューで登場するその他の新機能は以下の通りです。

  • クイック設定: カスタムのクイック設定タイルを提供するアプリの場合、開発者がオプションのプロンプトを介してユーザーに通知するのが簡単になります。
  • アプリごとの言語: バイリンガルのユーザーは、システムに1つの言語を使用し、特定のアプリ内で別の言語を使用したい場合があります。Android 13は、開発者がユーザーの好みの言語を設定または取得できる新しいプラットフォームAPIを使用して、これを簡単にします。
  • ハイフン: テキストがプリセットの境界線をオーバーフローすると、自動的にハイフンが付けられます。新しいバージョンのAndroidは、このシステムのパフォーマンスを200%向上させます。
  • プログラム可能なシェーダー: これにより、開発者はAndroidから直接、クールな波及効果、ぼかし、その他のアニメーションを呼び出すことができます。
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  • Google Playシステムのアップデート: プロジェクトメインラインと呼ばれるこのシステムを使用すると、バージョンやメーカーなどに関係なく、GoogleがAndroidのアップデートを任意の携帯電話に送信できます。Android 13は、プロジェクトの範囲を拡大することで、このシステムをさらに強化します。

最後に、Googleは開発者に、「アプリを開発するときに大画面での利用を今までよりも考慮するよう」に促しています。これは大したことではないように思えるかもしれませんが、Googleがこれを要求してAndroid 12Lを開発しているので、Androidタブレットについて、Googleがこれまで以上に力を注いで行く事が予想されます。



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