Microsoftが、Activision Blizzardの買収計画を阻止した英国の決定に対する上訴と、米国連邦取引委員会との今後の裁判が大きく報道されているが、この買収に関しては、独占禁止法違反を理由に反対しているゲーマーグループとの法廷闘争も行われている。
そして、その訴訟の中で、ゲーマーの代理人である弁護士が、今回Microsoftが目論んだ巨額買収が、以前から囁かれていたように、MicrosoftがSonyのPlayStationをゲーム業界から完全に排除するための計画の一環として企てていたことを示すとする内部メールを入手し、証拠として提出していることが明らかになった。
Axiosによると、米第9巡回区裁判所への提出書類の中で、原告側の弁護士がMicrosoftの内部メールと主張するものを提出したという。申請書によると、このメールには 「Microsoftが主な競争相手であるSonyのPlayStationを市場から追い出す意図を持っていたことを示す動かぬ証拠」が含まれているとのことだ。
申請書は、そのメールはXbox Game Studiosの責任者が、MicrosoftのXbox部門の最高財務責任者に宛てて書き送ったものだと主張している。残念ながら、そのメールの実際の内容は、公文書から編集されているため、読み取ることは出来ない。また、そのメールがいつ送信されたのかについても不明だ。
原告の弁護士とMicrosoftの弁護士の両方が、この内容を公開すべきかどうかを議論している。Axiosによると、Microsoftは、この係争中のメールは「内部でのやりとり」であり、この件とは関係がなく、封印されたままであるべきだと述べているとのことだ。
Microsoftからのこのメールの真意がどこにあるのかは不明だが、場合によっては原告側の弁護士が、このメールに実際に書かれている内容とは違うかもしれない話を押し通そうとしている可能性もある。
今回の買収に関するメインイベントは、MicrosoftとFTCの戦いになりそうだ。今月初め、FTCは、裁判所がMicrosoftに対し、7月18日の期限までにActivision Blizzardとの取引を完了できないよう、一時的な差し止め命令を出した。
今週、MicrosoftとFTCは法廷で争うことになり、政府はこの取引に対して仮差し止め命令を出したいと考えている。Axiosによると、当事者からの証人リストには、Microsoft CEOのSatya Nadella氏、SonyのPlayStation責任者のJim Ryan氏、Bethesdaの出版責任者のPete Hines氏、Activision BlizzardのCEO Bobby Kotick氏などが含まれているという。
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