Amazonによる、お掃除ロボットRoombaの製造元であるiRobotの17億ドルの巨額買収提案に欧州委員会が異議を唱えており、事態が今後どのような推移を迎えるのか不透明になってきた。
欧州委員会はプレスリリースで、「AmazonがiRobotを買収する提案が、ロボット掃除機市場での競争を制限する可能性があるという初期見解をAmazonに通知した」と述べている。
Amazonは2022年8月にiRobotの買収を計画している事を発表した。この提案された買収は発表以来、規制当局の調査を受けており、欧州委員会は2023年7月に調査を明らかにした。イギリスの規制当局はこの取引を調査したが、2022年6月には問題ないとしていた。米国の連邦取引委員会は2022年9月にAmazonとiRobotからこの取引に関する情報を要求している。
欧州委員会のこのタイミングでの異議申し立ての声明は驚きを持って迎えられた。これに先立ちReutersは、この取引が無条件で承認される見込みであると報じており、Amazon自身もまもなく完了すると踏んでいたことだろう。
異議申し立ての声明で、欧州委員会はまた、Amazonが競合するロボット掃除機をリストから削除したり、Amazonマーケットプレイスでの可視性を低下させるなどの方法で「iRobotのライバルを排除する能力とインセンティブを持つ可能性がある」と述べている。Amazonは現在、異議申し立ての声明に返答し、口頭審理を要求することができる。委員会は2024年2月14日までにこの取引に関する最終決定を下すこととなる。
Source
- European Commission: Commission sends Amazon Statement of Objections over proposed acquisition of iRobot
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