以前、Valveの開発者が“Steam Deckの後継機が近く出るとしても処理性能をアップさせたものではない”と度々予告していたが、今回同社が発表した新モデルはNintendo Switchが取った路線をそのまま踏襲するような形となっている。
新たにValveが発表した「Steam Deck OLED」は、より大きな画面の有機ELディスプレイを備え、バッテリー駆動時間が延び、Wi-Fi6Eへの対応による通信速度の高速化という処理性能以外の部分で強化が図られている。
Steam Deck OLED | Steam Deck | |
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画面 | 7.4インチ (1280 x 800) HDR 有機ELディスプレイ | 7インチ (1280 x 800) LCD display |
プロセッサー | 6nm APU | 7nm APU |
Wi-Fi | Wi-Fi 6E | Wi-Fi 5 |
バッテリー | 50WHr バッテリー 3 ~ 12 時間使用可能 (コンテンツによって異なる) | 40WHr バッテリー 2 ~ 8時間使用可能 (コンテンツによって異なる) |
電源 | 45W 電源、2.5 メートルのケーブル付き | 45W 電源、1.5 メートルのケーブル付き |
サイズ | 298mm x 117mm x 49mm | |
重量 | 640グラム | 669グラム |
価格 | 512GB – 84,800円、1TB – 99,800円 | 256GB – 59,800円 |
オリジナルのLCD Steam Deckは引き続き購入可能だが、64GB eMMCモデルと512GB NVMeモデルは販売終了となる。残りの256GB NVMeモデルは59,800円に大幅値下げされ、新たなエントリーモデルとして販売される。
OLEDモデルは512GBのNVMe SSD搭載モデルが84,800円、1TBのNVMeストレージ搭載モデルが99,800円となる。
大型化した有機ELディスプレイ
最大の変化は、ディスプレイが有機ELへと変更し、これまでの7インチから7.4インチへと大型化したことだろう。だがボディサイズに変更はなく、代わりに30グラム軽くなっている。リフレッシュレートが90Hzにアップされ、ピーク輝度も1,000ニトになっている。タッチスクリーンのポーリングレートも180Hzに向上し、遅延が低減している。
またOLEDモデルは新しいAPUを搭載している。初代Deckは7nmビルドのカスタムAPUを搭載していたが、今回は6nmへと微細化された。理論的には、これによってより電力効率の高い体験が可能になるはずだ。Valveは、ゲームパフォーマンスの向上にはつながらないはずだと指摘しているが、バッテリー駆動時間は顕著に伸びている。
従来の40MHrから50MHrへと増量したバッテリーと上記の6nmプロセスAPU、そして有機ELディスプレイの恩恵によって、駆動時間も大幅に伸び、前モデルから30%〜50%の改善により最大12時間のバッテリー持続時間を実現している。
細かなところでは有機ELディスプレイの採用と共に内部のファンが大型化されたことにより排熱も改善されより低温で安定した動作が可能になっている。
Valveは11月16日午前10時(太平洋標準時)に Steam Deck OLEDの注文受付を開始する。現在はウィッシュリストへの登録が可能だ。
オリジナルのLCDモデルは既に値下げされており、こちらはすぐに注文可能だ。
Source
- Valve: Steam Deck OLED
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