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TP-Linkを装った企業が高速でマイニングできるルーターとされるものを販売中(詐欺の可能性)

TP-Link ASICという紛らわしい名前の会社が、NVIDIAのRTX 4090よりも高速にマイニングできると主張する、「NX31 Mining Router」を販売している。だが、この会社は正規のTP-Linkとは全く関係がないようだと、Tom’s Hardwareの調べで判明した。本家のTP-Linkは声明で、ASICの子会社と見られる会社は実際のTP-Link製品を販売していないと述べている。したがって、偽名でマイニング・ルーターを販売している詐欺師、あるいは、既存の会社のように怪しく見える会社を設立した可能性があるとして、プレスリリースの削除も求めているようだ。また、使用されている「TP-Link ASIC NX31」の画像自体も、本物のArcher BE900の画像を流用している。

「TP-Link ASIC」のプレスリリースによると、NX31ルーターは、Wi-Fi 7へのデバイス接続と、31.2TH/sのハッシュレートでの暗号通貨のマイニングの両方が可能で、これは、RTX 4090よりもかなり高い数値となっている。ただし、これはASICに適したマイニングアルゴリズム(Kadena / Blake2S)に対するものであり、電気代のことを考えると、最近のGPUでこれらを実行することはないだろう。

TP-Link ASICによると、NX31の最初のバッチはすでに販売されたため、ASICマイニングルーターは4月の発売に向けてバックオーダー中とのことだ。価格は1,370ドルとのこと。このASICのハッシュレートと機能性は、暗号関連の様々なWebサイトがこのデバイスを革命的な開発として紹介しているが、詐欺の疑いもありそうだ。Tom’s Hardwareは、TP-Linkに確認を求めたところ、これがルーターメーカーの公式製品ではないことが確認出来たとしている。そのため、この正規の会社は、誤解を招くようなプレスリリースをサードパーティのホスティングサイトから削除してもらうよう努力しているとしているようだ。


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masapoco

TEXAL管理人。中学生の時にWindows95を使っていたくらいの年齢。大学では物理を専攻していたこともあり、物理・宇宙関係の話題が得意だが、テクノロジー関係の話題も大好き。最近は半導体関連に特に興味あり。アニメ・ゲーム・文学も好き。最近の推しは、アニメ『サマータイムレンダ』

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