Qualcommの次期PC向けシリコンの新たな情報が今回開発者で著名なリーカーのKuba Wojciechowski氏によってリークされた。
既に、Qualcommが「Hāmoa」というコードネームの無名SoCを開発中であることをお伝えした。今回リークされたチップが、QualcommのOryonコアを搭載するかどうかは不明だが、Wojciechowski氏はこれはまさしく「Oryon以外に何があるんだ?」と言うことで、Qualcommが買収し、Appleに対抗するために開発を行っていると言うNuviaの技術を用いたカスタムチップである可能性が高いようだ。
今回、開発者でリーカーのKuba Wojciechowski氏がもたらした新たな情報によると、新たなSoCの名称は改めて「Snapdragon 8cx Gen 4」となり、Qualcommの5GモデムによってWindowsベースのノートPCにセルラー接続機能を提供し、外部GPUもサポートする予定とのことだ。
Snapdragon 8cx Gen 4のパフォーマンスコアの周波数は3.40GHz、高効率コアが2.50GHzで動作するとのことだ。最もパフォーマンスが高いチップは、パフォーマンスコアが8つ、高効率コアが4つの構成になるとのこと。
システムキャッシュについては、4コアの各ブロックに12MBの共有L2キャッシュと、8MBのL3キャッシュが搭載されているという。さらに、12MBのシステムレベルキャッシュと、グラフィックスユースケース用の4MBのメモリがあるとのことだ。
意外なことに、QualcommはSnapdragon 8cx Gen 4のために新しいGPUを開発していないようだ。GPUは、Snapdragon 8 Gen 2と同じAdreno 740を搭載する。強力なGPUであることに変わりはないが、スマートフォンではなくWindowsのノートPCで動作させる場合には、限界が見えてくるかもしれない。ただ、12コアのSKUは、8レーンのPCIe 4.0を介してディスクリートGPUをサポートするとのことだ。
また、NVMeドライブ用に4レーン(2×2として構成可能)のPCIe 4.0があり、Wi-Fiカードとモデム用にいくつかのPCIe 3.0レーンが用意されている。また、ブートドライブにNVMeを使いたくないインテグレータのために、Qualcommは、最大1TBの部品をサポートする2レーンのUFS 4.0コントローラを同梱したという。
RAMについては、統合コントローラが最大64GBの8チャネルLPDDR5xをサポートし、オプションで最大4.2GHzの低電力機能を提供するという。
また、Hexagon Tensor Processorをアップデートし、最大45TOPS(INT 8)のAIパフォーマンスを提供するようになっている。
加えて、2つのUSB 3.1 10Gbpsポート、3つのUSB 4(Thunderbolt 4)ポート、DisplayPort 1.4aなどが備えられる。
ディスプレイ出力も大幅に強化されており、最大5K+4K+4K(または同様の帯域幅を持つ異なる構成)を同時に出力できるようになっている。
ビデオエンコード/デコードブロックも大きな改良が加えられ、4K120までのデコードと4K60までのエンコードが可能で、AV1をサポートするという。
Wojciechowski氏は、これが「数年後には、300W程度のCPUを搭載した大きくてかさばるデスクトップPCを捨てて、同じような性能を持ちながら消費電力が1/3程度で、Mac Miniと同じ程度のスペースしかとらないようなものを選べるようになればいいと思っています。」と述べており、「Windows on Armの未来は、エキサイティングなものになりそうです。」としている。
もしこれが事実であれば、Mac miniやiMacのような素晴らしいパフォーマンスを備えながらも消費電力が抑えられた製品がWindowsにも登場するかも知れない。
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