Appleは、同社が2018年以降に日本国内のサプライヤーに向けて行った投資が、1,000億ドル(約13兆4,800億円:12月13日時点の為替レート)以上に達し、これにより、日本国内で100万人以上の雇用を創出していると報告している。
日本国内の1,000社のサプライヤーに13.5兆円を投資
Appleは、同社の1,000億ドル以上にも上る投資により、iOSデベロッパエコシステムの活性化など、日本中で最先端のイノベーションを促進してきたと述べている。
同社の投資は主にサプライヤーに向けての物が中心となっているが、中には、GIGAスクール構想の取り組みを通じて、長期的な視点に立って人材育成を行っていく類いの物も見られる。
また、2019年以降は、日本のサプライヤーに対する支出を30%以上増やしており、同社にとって日本の大小の企業が重要な位置を占めている事を強調している。
先日のTim Cook CEOが視察に訪れたSonyのセンサー工場で同氏が明らかにしたように、今回、Appleは、Sonyが2011年からiPhone用のカメラセンサーを手がけていること、同社にとって、日本で最大のサプライヤーとなるのはSonyである事を報告している。Sonyは、最新のiPhone 14 Pro/Pro Maxに用いられている、クアッドピクセルセンサーの製造も担っていることが明らかにされた。
また、Apple Watch Ultraで採用された、縫い目のない革新的なバンド「アルパインループ」も、福井県の井上リボン工業株式会社が手がけていることを明らかにした。同社は従業員155人規模という比較的小さな会社ではあるが、同社の革新的な細幅織物技術が素晴らしい製品に欠かせないことから、日本の中小企業の底力を讃えている。
Appleが100%再生可能エネルギーで事業を行うために日本企業と連携
2030年までにAppleの事業を100パーセント再生可能エネルギーでまかなうことを表明しているが、その中には、日本のサプライヤーも29社含まれている。
ソニー株式会社、株式会社村田製作所、株式会社セイコーアドバンス、恵和株式会社、株式会社フジクラ、日本メクトロン株式会社(Mektec)、住友電気工業株式会社などの企業は、風力発電プロジェクトや施設内太陽光発電設備、仮想電力購入契約(バーチャルPPA)などによって、Appleの目標を達成するために連携していく。
また、コスト効率の高い再生可能エネルギー創出の促進にも取り組んでおり、Appleは、気候に配慮した政策をサポートしクリーンエネルギーのさらなる採用を主導する日本気候リーダーズ・パートナーシップに加盟した最初の海外企業となっている。
iOSの生み出すアプリ経済圏が100万人の雇用を支える
Appleが直接行った投資だけではなく、iOSアプリケーションが生み出す経済圏(App Storeの売上高は、日本は世界第3位の規模)によって、日本の雇用の多くが支えられていることも強調されている。
日本のデベロッパがデジタル商品やサービスを提供するアプリケーションを通じて得た利益は、2019年から倍増して500億ドル以上となったとのことだ。
また、App Storeは世界175の地域から毎週6億人以上の人々が訪れており、日本だけで2020年に346億ドルの売上の創出に貢献しているとのことだ。
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