プライベートと商業用の潜水艇を専門とするオランダの企業 U-Boat Worx は、先週のモナコ・ヨットショーで、スーパーヨットとしても潜水艇としても機能する全長37メートルの新型船を発表した。
ジュール・ヴェルヌの有名な小説『海底二万里』から名付けられた、Nautilus(ノーチラス)と呼ばれる1,250トンのハイブリッド船は、ディーゼル電気推進システムを備え、最大時速16kmの速度で海を横断し、時速7kmで水中を移動することができる。また、U-Boat Worx社によると、200メートルまで潜水することができるそうだ。
U-Boat Worxの会長兼創設者であるBert Houtman氏は、「ヨットの購入を決めた人は、自分の選んだ船が水深200mまで潜れるかどうかを考える必要がある」と声明を発表した。
このスーパーヨット兼潜水艦は、最大4日間水中に滞在することができるが、一度に水中を航行できる時間は6時間とのことだ。海面が荒れているときに水中に逃げることが出来るのは心強いだろう。
「海が荒れても、潜ってしまえば快適に航海を続けることができるのですノーチラスがあれば、ヨット市場は二度これまでのようにはならないでしょう。」と、」Houtman氏は述べている。
豪華なインテリアは、スーパーヨットの快適性をすべて提供し、顧客による完全なカスタマイズが可能だ。標準的なレイアウトでは、50平方メートルのラウンジとダイニングエリア、設備の整った調理室、オーナーズ・スイート1室、4つの客室、最大6名のクルーのための寝室で構成されている。また、大きな円形の窓からは、素晴らしい海中の景色を眺めることができる。
水上では、ヨットの醍醐味である、淡水プール、バー、屋外ダイニングテーブルを備えた巨大なサンデッキを利用することができる。もちろん、このエリアは、潜水艦が水中に沈む前にきちんと格納されるので安心だ。ノーチラスには、最大5人の船員を水中ダイビングスポットまで運ぶことができる「アロンナックス」と呼ばれる新しい耐圧電動テンダーも装備されている。このテンダーは後部デッキの下に収納され、ノーチラス号が潜水している間は外側に待機している。
U-Boat Worx社によると、ノーチラス号は30カ月以内に納品可能で、価格はおよそ2,450万ドル(35億円)からとなっている。
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