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スマートフォンのカメラは5年以内に一眼レフを凌駕する

スマートフォンのカメラは、一昔前では考えられないほど進化している。発売当初は背面と前面に単一のセンサーを搭載しただけの簡素なものだったが、今では技術革新が進み、両端に多数の光学ユニットを搭載した端末が登場している。その進化のスピードは、一眼カメラのそれを遙かに凌駕しているだろう。これらの改善により、Qualcommの副社長は、スマートフォンのカメラは5年以内に一眼レフ・ミラーレスカメラを超えるものになると見ているようだ。

スマホのチップセットは大型カメラのチップセットの10倍の処理能力がある

Android Authorityのインタビューで、Qualcommのカメラ、コンピュータビジョン、ビデオ部門プロダクトマネジメント担当副社長であるJudd Heape氏は、スマートフォンのセンサーが新しい夜明けを迎えると考えている。それは5年ほどで到達すると見ているようだ。

「AI写真の聖域に到達するのは3~5年先になるでしょう。」

Judd Heape氏 – Android Authorityのインタビューにて

スマートフォンのカメラがデジタル一眼レフカメラと比較して最も大きな制約となるのが、センサーの大きさだ。これは、いくら最先端技術を駆使しても、モバイルのサイズ的な限界から、大きなセンサーを搭載することはできないため、ハードウェアがボトルネックになった場合、ソフトウェアによる画質向上が次のステップとなる。Heape氏によると、チップセットメーカーのSnapdragonラインは、NikonやCanonの主要ブランドが開発・販売するカメラと比較して、10倍以上の処理が可能とのことだ。

「Snapdragonの処理は、NikonやCanonの最大級のカメラに搭載されているものより10倍も優れています。だから、画質の壁を超えることができるのです。小さなレンズと小さなイメージセンサーを持ちながら、デジタル一眼レフカメラの何倍もの処理能力を持っているのですから。」

Judd Heape氏 – Android Authorityのインタビューにて

ほんの数年前から、スマートフォンブランドは自社製品に「AI」という言葉を導入し、人工知能の助けを借りて画像の品質レベルを数段上げていると主張している。Heape氏は、AIは大きな貢献をしており、髪の毛のような小さな物体を識別して加工できるまでに洗練されていくだろうとしている。

「将来的には、シーンを理解し、肌と髪、布と背景などの違いを理解するために、より多くのAI機能が必要になると思われます。そして、それらのピクセルはすべて、スナップショット撮影後の数秒間の後処理ではなく、カムコーダーのビデオ撮影のようにリアルタイムで異なる処理が行われるようになります。」

Judd Heape氏 – Android Authorityのインタビューにて

これまでのところ、スマートフォンに搭載されている最大のセンサーは、対角線上で測ると1インチというサイズだが、Heape氏は、少しの努力でこの閾値を超えられると信じている。

「近い将来、1インチを超えることはないでしょう。しかし、将来的には、おそらくそこに到達することができます。」

Judd Heape氏 – Android Authorityのインタビューにて

Snapdragon 8 Gen 2はQualcommの次期フラッグシップSoCで、リークによると、ISPを含む大量の改良が加えられて登場すると言われている。Qualcommが正式に発表したとき、果たしてスマートフォンの写真の画質は果たしてどの程度向上するのか?こういった発言の後だけに、今から、楽しみでならない。

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masapoco

TEXAL管理人。中学生の時にWindows95を使っていたくらいの年齢。大学では物理を専攻していたこともあり、物理・宇宙関係の話題が得意だが、テクノロジー関係の話題も大好き。最近は半導体関連に特に興味あり。アニメ・ゲーム・文学も好き。最近の推しは、アニメ『サマータイムレンダ』

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