Micron Technology社は、米国議会が大規模なチップ補助金を承認したことを受けて、米国国内での半導体製造に400億ドルを投資する計画であることを発表した。
Micronは、この投資により5,000人の高給技術職と業務職を含む4万人の新規雇用を創出し、「世界最先端のメモリ製造」を米国にもたらすと発表した。
この発表は、Micronや他のチップメーカーの幹部がバイデン大統領とともに、火曜日に行われた「CHIPS and Science」法の署名に出席した際に行われたものだ。同法は半導体製造の主導権を米国に取り戻すために760億ドルの補助金を提供するものである。
電子機器、兵器システム、自動車、さらには家電製品に使用される半導体を台湾、中国、その他の外国に依存している状態を解消するために、議員たちは先月末にこの超党派法案を承認した。
「この法案により、Micronは今後10年間でメモリの国内生産量を世界市場の2%未満から最大10%まで拡大することができ、米国を世界最先端のメモリ製造・研究開発拠点にすることができます」と、MicronのSanjay Mehrotra 社長兼CEOは声明で述べている。
Intelは1月、オハイオ州に200億ドルの半導体施設を建設すると発表したが、これは新たな補助金を条件としていた。チップメーカーのGlobalFoundriesとTSMCも新たな投資を発表している。
チップメーカーは今年、製造補助金を求めて過去最高額のロビー活動を展開し、8月の休会前にチップ法案が通らなければ、米国への投資を増やす計画を撤回するかもしれないと議員に警告していた。
ここ数十年、米国のチップメーカーはチップ製造の業務を、有利な補助金を提供してくれるアジアの国々に海外に移していた。米国は最初の半導体を発明したが、現在では世界のチップの約10%しか生産しておらず、1990年の40%から大幅に低下している。しかし、半導体の重要性は年々増しており、各国にとって最重要の戦略物資となっていることから、各国では台湾・中国に依存する現在の地政学的リスクを懸念して、国内での製造に回帰する動きが増えている。
「アメリカの半導体産業が徐々に侵食されていくのを目の当たりにしてきた革新者、雇用創出者、労働者のために、我々はこれらの雇用を取り戻し、外国製チップへの依存を終わらせる」と、火曜日の署名式で上院院内総務のChuck Schumer氏(民主党)は述べている。
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