AMDは5月24日からオンライン及び対面形式で開催される「COMPUTEX 2022」に先駆けて行われた基調講演において、「Smart Access Storage(SAS)」と呼ばれる新しいストレージテクノロジーを正式に発表した。
SASはAMDによる「ゲームのためのストレージ高速化ソリューション」
AMDが今回発表した「Smart Access Storage」は、MicrosoftのDirectStorageとAMD独自のSmart Access Memoryテクノロジーを組み合わせ、テクスチャストリーミングと高速データ解凍を高速化することにより、AMDハードウェアでのゲームの読み込み時間を短縮する事を実現しているという。
AMDは本日、スマート・テクノロジー・ファミリーの最新製品であるAMD SmartAccess Storageを発表しました。この製品は、Microsoft DirectStorageをサポートし、AMD Smart Access Memoryテクノロジーやその他のAMDテクノロジーを活用して、ゲームのロード時間の短縮やテクスチャ・ストリーミングの高速化を支援します。AMD SmartAccess Storageに関する詳細な情報は、今後数ヶ月のうちに提供される予定です。
AMD
以前からSmart Access Storageの噂はあったが、AMDは存在自体を明らかにしていなかったため、噂の域を出なかった。それが今回Computex 2022において、AMDから正式に新しいストレージアクセラレーション技術の存在が明らかになった訳だが、その詳細については不明な部分が多い。
基調講演の中で、同社は新技術の概要についてはほんの数秒しか触れなかった。そのため、その内部の仕組みに関する詳細は不明だが、Smart Access Storageは、MicrosoftのDirectStorage APIの助けを借りて、読み込み時間を改善するように設計された、ゲームのためのストレージアクセラレーション機能であることは分かっている。
Smart Access Storageの実装について、AMDはMicrosoftのDirectStorageAPIを使用して機能を構築しているため、AMDがDirectStorageの複製バージョンに独自の名前を付けているだけなのか、それとも独自の機能セットを使用するのかは不明だ。
MicrosoftのDirectStorageについては、以前の記事でもご紹介したが、ここで簡単に説明しておくと、Windows10およびWindows11でのゲームの読み込み時間を短縮するための、ゲームに焦点を当てたストレージソリューションのことだ
DirectStorageはゲームアセットとテクスチャはSSDからGPUのフレームバッファに直接転送され、GPUはCPUの代わりにゲームデータの解凍を処理する。これにより、CPU使用率が大幅に低下し、SSD帯域幅使用率が向上し、アセットをより効率的に転送および処理できるようになる。
AMDがSmart Access Storageを使用してこのプロセスをどのように改善する予定かは不明だ。詳細については、今後数か月で明らかになるだろう。
なお、Smart Access Storageを利用するには、DirectStorage対応ゲーム、一部のノートパソコンでのSmartAccess MemoryによるOEM対応、AMD Radeon RX 6000シリーズグラフィックスカードおよびRyzen 6000シリーズモバイルプロセッサーが必要とのことだ。
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