Appleが先日発表した「Mac Studio」だが、最高性能の「M1 Ultra」を搭載したタイプと、「M1 Max」を搭載したタイプとでは、重量に違いがあることをご存じだろうか。チップ重量の違いなのか、その他の要因なのか様々な憶測が流れたが、これについてAppleが公式に回答している。
この重量差に関する疑問について、The VergeがAppleにメールで質問をした結果、公式な返答が得られたとのこと。それによると理由は以下の通りだ。
電源は同じ370Wを搭載しています。重量が増加しているのは、M1 Ultraがより大きな銅製サーマルモジュールであるのに対し、M1 Maxはアルミ製ヒートシンクを採用しているためです。
Appleによる返答メール(出典:The Verge)
M1 Ultraバージョンについては、「銅製」のサーマルモジュールを採用しているため1kgの重量差が出たとのこと。銅とアルミは比重が3倍近く違う。つまり、同じヒートシンクを銅とアルミで作った物を比べた場合、重量が銅の方がアルミよりも3倍重たくなると言うことだ。
なぜ銅を採用したのかについてだが、銅は一般的にアルミニウムよりも熱伝導率(W/m K)が良い。銅は熱伝導率398(W/m K)の所、アルミニウムは236(W/m K)となっている(数値が大きい方が熱伝導率が良いということ)熱伝導率が良い素材ということは、それだけ効率的に排熱が出来ると言うことだ。M1 UltraはM1 Maxを2つつなげた物であることから、やはりそれだけ熱の発生も大きいのだろう。それ故に少しでも効率的に排熱が出来るように銅製のサーマルモジュールを採用しているということだ。
実際、中身のヒートシンク自体にも作りの違いがあるのかどうかは分解を待たなければならないが、興味深いところではある。
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