スマートフォンの急速充電競争は過激化の一途を辿っている。昨年、Oppoが240Wの急速充電ソリューションで記録を塗り替えたが、ライバルのXiaomiは、傘下のRedmiブランドにて独自の300Wの携帯電話用急速充電技術を披露し、その記録を更に塗り替えた。
Redmiのデモによると、この充電技術によって、充電時間を5分弱にまで短縮するという。同社は、この新しい300W充電器は、より優れたモジュール設計と内部の放熱により、以前の210W充電器と同じサイズで実現しているとのことだ。
300Wのデモでは、210WのRedmi Note 12 Discovery Editionの4,300mAhより少し小さい4,100mAhのバッテリーを搭載したRedmi Note 12 Pro+改が登場した。動画でご覧いただけるように、1分強で20パーセントに達し、その後2分12秒で50パーセントに達し、5分弱で100パーセントに達している。電力計のピーク入力は290W強で、280W以上を2分程度維持する場面もあった。
Xiaomiによると、このバッテリーは、より強力な15Cセル(Discovery Editionでは10Cセル)を搭載しており、従来のグラファイト部分の一部に新しいカーボン素材を採用し、電極の厚さを35%削減しているとのことだ。このリチウムイオン電池は、電解液の配合を改良することで、より高い出力密度と高速充放電を可能にし、その過程で発生する熱量も低減しているという。この超薄型セルを、熱伝導材を挟んで積層する「サンドイッチ構造」にすることで、内部空間を有効活用しながら放熱を最適化した。安全性に関しては、Xiaomiは、各充電チップの電流、電圧、温度を監視するために、50以上の機能が組み込まれていると述べている。
Xiaomiの本日の発表は、急速充電の記録としては記念碑的なものだが、同社はこの300W充電技術が大量生産されるかどうかについては言及していない。また、Xiaomiは充電サイクルの数値も共有しておらず、高い充電電力によってバッテリーの寿命がどのように影響されるかが懸念される。
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