アラブ首長国連邦(UAE)は、世界最大の単一サイト太陽光発電所となる「アル・ダフラ太陽光発電発電所」の落成式を執り行い、完成を世界に向けて発表した。11月30日に開幕するCOP28を数日後に控えてのことだ。
この2ギガワット(GW)の太陽光発電所は、アブダビから35kmに位置し、約400万枚の二面ソーラーパネルを備えている。両面受光技術を組み込んでパネルの両面から太陽光を取り込み、収量を向上させる事が可能とのことだ。約20万戸の住宅に電力を供給し、年間240万トン以上の二酸化炭素排出を削減する。
建設期間のピーク時には4,500人の雇用を創出し、建設中は1日平均10メガワット(MW)の割合でソーラーパネルが設置された。
この巨大な太陽光発電所は、Masdar、Abu Dhabi National Energy Company(TAQA)、EDF Renewables、中国の太陽光発電開発会社JinkoPower、Emirates Water and Electricity Company(EWEC)によって共同開発された。
TAQAはプロジェクトの40%、マスダールは20%を所有し、残りのパートナーであるEDF RenewablesとJinko Powerはそれぞれ20%の株式を所有している。
砂漠を埋め尽くす広大なソーラーパネルも圧巻だが、このプロジェクトはクリーンエネルギーのコストの面でも記録的な物となっている。計画時は4.97 fils/kWh(2.02円/kWh)に設定され、決算時にはさらに4.85 fils/kWh(1.97円/kWh)に引き下げられた。
UAEの産業・先端技術大臣であり、Masdar社の会長、COP28議長でもあるSultan Al Jaber博士は、次のように述べた:「この世界をリードするプロジェクトは、太陽光発電の効率性、革新性、コスト競争力において目覚ましい進歩を示しており、過去最低の価格設定となりました」。
この発電所はEWECに電力を供給し、アブダビの太陽光発電容量を320万kWに引き上げる。EWECは9月、アブダビ近郊のアル・カズナで150万kWの太陽光発電所を開発する提案を募集した。UAEは、2030年までに再生可能エネルギー容量を3倍の14GWにすることを目指している。
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